女の子の憧れを描き続けたファッション・イラストレーター森本美由紀の魅力

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ファッションイラストレーターの森本美由紀さんをご存知ですか?彼女を知らなくても、イラストはどこかで目にしたことがあるという方も多いと思います。ファッションイラストレーターの先駆者である、森本美由紀さんの魅力をご紹介します。

ファッションイラストレーターの第一人者


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岡山県津山市出身の森本美由紀さん。高校卒業後に上京して、ファッションイラスト教室「セツ・モードセミナー」に入学し、イラストレーターとして活動していた長沢節さんに師事します。在学中にイラストレーターとしてデビューし、セミナーを卒業後は、エディトリアルや広告などを中心に、フリーランスのイラストレーターとして活動するようになります。
可愛らしいペン画で人気を博しますが、墨と筆のシンプルなドローイングスタイルに画風の路線を変更します。変化を恐れず路線変更したことで、更なる人気を獲得していきました。そのファッションセンスの高さと、スタイリッシュなイラストで、ファッション・イラストレーター界の第一人者となりました。

“渋谷系”ブームのアイコンに


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30年に渡り「mc Sister」「Olive」「25ans」「VOGUE」「anan」など、数々のファッション誌でイラストを飾った森本さん。ファッショナブルな世界観には、“女性が憧れる女性像”が描かれていました。女の子がなりたいセンスの高い素敵なイラストということでは、彼女の右に出る者はなかなかいないのではないでしょうか。ファッションイラストレーターとして、モードからカジュアルまで幅広く扱い、時代を牽引していました。
そのオシャレさは、アーティストからも人気で、カヒミ・カリィや竹内まりや、矢野顕子などのCDジャケットも手掛けました。なかでもPIZZICATO FIVEのジャケットをきっかけに、90年代「渋谷系」のアイコン的存在となりました。

分身的な存在?タマネギのタマちゃん


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森本さんの分身キャラともいえるタマちゃんですが、森本さんが、原稿を渡す時に、締め切りに遅れたお詫びに小さな漫画を原稿袋に描いたら、編集者の目に留まったのが始まりだそうです。タマちゃんというのは、80~90年代に出版されていたティーンファッション誌「mc.Sister」の読者ページに小さく連載されていた漫画のキャラクターで、見た目は愛らしいですが、シニカルで哲学的なキャラクターです。
「タマちゃん」という名前は、編集部の方に「この子はタマネギだからタマちゃんね」と命名されたそうです。

ファッション誌から活躍の場を広げて


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2000年代に入ってからも、アートディレクターやファッションメーカーなどとのコラボや、映画の広告、ユニクロのTシャツ、広告なども手掛け、雑誌の世界だけでなく活躍の場を広げていきます。さらに活躍の場は日本だけに留まらず、ファッションの本場・パリでも、有名ファッション誌「コスモポリタン」にイラストを提供するなど、世界でも注目されたイラストレーターでした。

2013年に逝去後も、人気は衰えず、街のいたるところで森本さんのイラストが見られ、多くのファンに愛されています。これからも、彼女が残してくれた作品は、女性の憧れであり続けるのではないでしょうか?