北欧フィンランドから大人のファンタジーを。アキ・カウリスマキ監督って知ってる?

レコメンド

出典:http://wan.or.jp/article/show/3569
フィンランドの監督が人間賛歌を描く

アキ・カウリスマキという監督を知っていますか?
フィンランドを代表する映画監督であり、ユーモアを交えた演出で思わずクスッと笑ってしまいながらも、後味がさわやかな人間ドラマを数多く生み出している監督です。

シュールな笑いが詰まったおとぎ話のような映画『ル・アーヴルの靴みがき』


一人の靴磨きの老人と、密航者の少年の交流を描く

密航者の少年を追う警察の動きが、”そんなわけないでしょ”っていうドリフ的なツッコミ所満載です。
最後のシーンは、”大人のファンタジー”ならではの期待を裏切らない展開に。

皮肉がピリリと効いたオフビートのユーモアが魅力『過去の無い男』

過去の無い男
出典:http://yansue.exblog.jp/19939974/
過去を失った男は、どんな人生を歩んでいくのか。

フィンランドの夜の公園で一眠りしていた主人公、彼は暴漢に襲われ、病院に搬送されます。
しかし、暴漢に襲われた時の衝撃で、それまでの記憶とそれまでの自分を失ってしまっていました。
そんな彼に、港町に住む人々が助けてくれました。食べ物や住むところ、仕事、それらは彼一人では手に入らないものでした。
そして、そこに属する女性・イルマと仲を深めていき…。

女から裏切られる孤独な男。淡々と進む映像がリアル『街のあかり』

街のあかり
出典:http://www.amazon.co.jp/街のあかり-DVD-ヤンネ・フーティアイネン/dp/B000XD9LF4
駄目駄目な所ばかりの男が、一途に愛を持ち続ける。

フィンランドのヘルシンキにあるビジネス街で、夜警員として働く孤独なコイスティネンは、ある日魅力的な女性ミルヤと出会います。しかし、彼女は、コイスティネンを利用して警備の厳しい宝石店荒らしを働こうとする、強盗達の差し金でした。
強盗の濡れ衣を着せられたコイスティネンは、警察にも彼女の事を話さずに代わりに罪をかぶってしまう。そんなコイスティネンはいったいどうなるでしょうか…。
いとも簡単に騙されてしまう”ダメ男”の主人公。シニカルな笑いを含みつつ、淡々と進むストーリーが妙にリアルです。

モノクロームの静かな画面が心地よい『ラヴィ・ド・ボエーム』

ラヴィ・ド・ボエーム
出典:http://www.amazon.co.jp/
3人の自由奔放に過ごす男達、彼らの奇妙な共同生活は…?

家賃が払えず、自分のアパートから追い出された作家のマルセル。
あるレストランに入ったマルセルは、画家を志してパリへとやってきたロドルフォと出会います。
意気投合した二人は、マルセルのアパートに向かいますが、そこには既に次の住民である売れないミュージシャンのショナールが住んでいました。
そんな中でルドルフォとマルセル、ショナールの3人の共同生活が始まりましたが、彼らの共同生活はどうなるのでしょうか。

ハッピーエンドを撮り続けてきたカウリスマキが、あえてシリアスに描いたサイレント映画『白い花びら』

白い花びら
出典:http://www.nedogu.com/blog/archives/8401
フィンランドの名作を映画化

フィンランド国民的作家ユハニ・アホの名作をサイレント・フィルムとして映画化した作品です。
フィンランドの片田舎で、ユハとマルヤの夫婦は自分たちの作ったキャベツを売って、生計を立てていました。キャベツは飛ぶように売れ、幸せな日々を送っていた二人のところに、シュメイッカという男が現れ、マルヤを誘惑します。
マルヤとユハの関係は一体どうなるのか…。
ずっとハッピーエンドを撮り続けてきたカウリスマキが、あえてシリアスにサイレントで描いた本作。フィンランドの良き時代、1950年代が彼の描く”楽園”の象徴だと言いますが、この作品では、あえて現代の厳しい世相を映し出しているようです。