9月25日(金)公開の映画『マティアス&マキシム』より、菅田将暉さんが朗読を務める特別映像が解禁となりました。
『傷痕』 作:最果タヒ
―映画「マティアス&マキシム」に寄せてー
すこしでも触れられたら裂けてしまいそうな傷口が、
ぼくそのものだと気づいている?
きみの前で、ぼくは、
触れられたくてたまらなくなる。
痛みが美しいだなんて言わない、
ぼくはただ、きみを求めていた。
血や、叫びが、ぼくから流れ出して、
ぼくはそれでも、きみの掌に包まれたかった。
傷口が、ひどくさみしい。
誰よりもぼくを深く傷つけるひと、
きみの手はあたたかいと、ぼくは早くきみに言いたい。
本作はこれまでグザヴィエ・ドラン監督が一貫して描き続けてきた“母と子”というテーマから一新、二人の青年の友情と揺れる恋心に焦点を当てた青春ラブストーリー。溢れ出る愛おしさ、触れたい衝動、相手を追いかける眼差しなど、スクリーンに映し出される全てが「恋」そのものを物語る新たな愛の傑作です。
予想外の恋に落ちる主人公、マティアスとマキシムそれぞれの視点から紡がれた繊細な世界観のグザヴィエ・ドランの映像に、瑞々しくもリアルな作品で若者からの絶大な支持を得る詩人・最果タヒさんの詩を、時代の寵児、菅田さんが読み上げるというスペシャルなコラボレーションです。
かねてからドラン監督のファンを公言してきた菅田さん。以前雑誌のインタビューでは「最近観て、これはすごいなと思ったのがグザヴィエ・ドラン。こんな感性の人がいるんだなって。10代で監督デビューして、自分で衣装も編集もやるし、主演の時もありますよね。衝撃でした」とドランとの出会いを語っています。触れてみたいけど近付けない、苦しみの中にも歓びがある愛の詩を、よりドラマティックに感じられる映像になりました。誰かを好きになったことのある人であれば共感必至の詩を彩る、菅田さんの切なく、そして恋しさに溢れた声に是非酔いしれて。
世界を席巻する映画監督・グザヴィエ・ドラン、若者の代弁者として多くの若者を虜にする最果タヒさん、そして今日の映画界を代表する若手俳優・菅田将暉さん。海を越え、それぞれの国の映画界を担う美しき天才3人の豪華コラボレーションをお見逃しなく。
映画『マティアス&マキシム』は9月25日(金)より公開です。
【菅田将暉さん映画へのコメント】
傷みに耐えられる心など
ある筈もなく
果てしなく痛々しい
でもその姿が最高に美しい
人間には愛がある
そう教えられた気がします
監督・脚本:グザヴィエ・ドラン(『Mommy/マミー』、『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』)
出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン、andアンヌ・ドルヴァル(『Mommy/マミー』)
提供・配給:ファントム・フィルム 原題:Matthias & Maxime(2019年/カナダ/120分/ビスタ/5.1ch)
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