『苦役列車』や『味園ユニバース』を生んだ売れっ子監督・山下敦弘ってどんな人?

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役者やスタッフなど、業界でもファンが多く、映画ファンからも愛されている山下敦弘監督。彼が監督したおすすめ作品をご紹介いたします。

山下敦弘監督の来歴

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愛知県出身の映画監督。高校生の頃からビデオカメラで、自主映画を作り始め、大阪芸術大学映像学科に進学します。卒業制作として監督した長編作品『どんてん生活』が、篠崎誠経由でトニー・レインズに渡り注目されたことで、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭に出品されます。
以後、大阪を拠点に映画を制作し、オフビートな作風で注目を集めます。初めて東京で制作し、新境地を開拓した『リンダ リンダ リンダ』で広く知られるようになります。その作風から熱狂的なファンも多く、最新作が注目を浴びる若手監督の筆頭となっています。

“あの頃”をリアルに思い出す青春映画『リンダ リンダ リンダ』

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とある地方都市にある芝崎高校。高校生活最後の文化祭に向けて、オリジナル曲の練習を重ねてきた恵、響子、希の3人は途方に暮れていました。文化祭を翌日に控え、バンドのギターは骨折し、喧嘩でボーカルの凛子も抜けてしまったためです。その時、ひょんなことをきっかけに、韓国からの留学生ソンをボーカルとして迎え、ブルーハーツの「リンダリンダ」の演奏をすることになり、3人はやる気を取り戻します。4人は翌日に控えた本番のため、さっそく猛練習を開始するのですが――。

日常のなかにある非日常の空間、浮足立った校内の雰囲気、お祭りのような高揚感など、文化祭というイベントの独特の空気感が自分もその場にいるかのように伝わってきます。キラキラした憧れの青春というよりも、学校生活ってこんな感じだったな…あの頃が青春だったんだな…と、自分の学生時代を振り返りたくなる気持ちになる作品です。

自分を見つめ直す勇気がもらえる『味園ユニバース』

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大阪のある広場で開催されていたバンド“赤犬”のライブ中に、ひとりの男が突然乱入してきて、マイクを奪って歌い始めてしまいます。混乱する会場に響く男の歌声は、他を圧倒するような歌声で、周囲の人間は息をのみました。男の才能に興味を抱いた赤犬のマネージャー・カスミは、何者なのかと詰め寄りますが、男は自分の名前すら思い出せず、歌うこと以外は何も覚えていない記憶喪失に陥っていました。カスミは、男にポチ男と名付け、バンドのボーカルに迎えますが――。

自身の過去と向き合い、自らを見つめ直して、自分を見つけていく姿を描いています。悩んだり考え込んで立ち止まっているよりも、とにかく一歩踏み出してみようと思える作品です。

山下敦弘監督の最新作『オーバー・フェンス』

『オーバー・フェンス』映画オリジナル特報

家庭をかえりみなかった白岩は、妻に見限られて東京から故郷・函館に戻ります。実家に顔を出すこともなく、職業訓練校に通いながら失業保険で生計を立て、訓練校とアパートを往復するだけの毎日を送っていました。ある日、訓練校に通う仲間の代島にキャバクラへ連れて行かれた白岩は、鳥の動きを真似る風変わりなホステス・聡と出会います。白岩は、どこか危うさを抱える彼女に惹かれていきますが――。
9月17日公開の山下敦弘監督の最新作です!

オーバー・フェンス:サブ2

オーバー・フェンス:サブ4

演出のオファーが絶えないほど、業界からも映画ファンからも熱い視線を送られている山下敦弘監督。私たちに、これからどんな世界を表現してみせてくれるのか楽しみですね。

『味園ユニバース』
©2015『味園ユニバース』製作委員会

『オーバー・フェンス』
9月17日(土)テアトル新宿他全国公開
© 2016「オーバー・フェンス」製作委員会

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