映画『ReLIFE リライフ』中川大志×千葉雄大インタビュー

「”人生、やり直したい”と思ったことありませんか？」
27歳のニートが、今の自分＝中身は大人のまま、もう一度、高校生活を送る疑似体験（リライフ）の中で起きる青春ドラマや織りなす人間関係、ピュアな恋愛模様などを描いた映画『ReLIFE リライフ』が4月15日（土）より公開されます。
今回は、本作の中で主人公・海崎新太役を演じる中川大志さんと、海崎に“リライフ”への参加を持ちかける夜明了役を演じる千葉雄大さんにお話を伺ってきました。

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過去に戻り、運命を変えていくという物語の本作。それぞれ演じた役柄をどのように捉えて作品に挑みましたか？

中川大志さん：
僕が演じた海崎新太は、会社をクビになりニート生活を送っている27歳の男で、ある日突然リライフの実験を持ちかけられて17歳に戻り人生をもう一度やり直すという役柄でしたが、海崎はとにかくまっすぐで、正義感があって困っている人をほっておけない優しさのある人物だったので、27歳から17歳になってもその部分は変わらない軸として捉えて演じていました。

千葉雄大さん：
僕が演じた夜明了は、人と一定の距離感を保ちつつ、17歳になった海崎さんを客観的に監視するリライフ研究所の研究員という、感情が見えにくい人物でした。
海崎さんがいろんな人と出会って変わっていく姿を見ることによって、自分も海崎さんに対して情を持ち始めたり、悩むシーンもあったので、そのあたりを意識して演じていました。

役柄との共通点はありますか？

中川大志さん：
僕と海崎は似ていると思います！
僕自身も海崎のように、人に何かをしてもらうというより、人に何かをしてあげたい方なので、共感する部分は多かったです。
共通点が多かったので、役作りに悩むことも少なかったし、スムーズに入り込むことができました。
海崎は、何かあるとほっておけない性格なんです。
みんなの中にどんどん入り込んで、自分から巻き込まれていく人だからこそ、“リライフ”の対象に選ばれたのかなって思いました。
気が付いたら行動している、考えていることが表に出ちゃっているみたいな(笑)。素直なわかりやすい人ですよね。
僕自身の性格もわかりやすいと思います。友達にもよく言われます(笑)。

千葉さんと夜明の共通点はありますか？

千葉雄大さん：
僕自身は波風立てるよりは…と考えてしまいがちなので、夜明のさらっと流しても良い立場なのに積極的にサポートしていくところが素敵だなと思いました。

年上の千葉さんからみて、中川さんの演技はどうでしたか？

千葉雄大さん：
中川くんとは普段から、食事に行ったり仲良くさせてもらっていて。
いつもとてもしっかりしているんですけど、今回の現場ではいつも以上にしっかりしていて、積極的に現場を盛り上げてくれていたので頼もしかったです。
あと、今回ちょっと変わった方法で撮影するシーンがあったんですけど、中川くんは撮影方法にも興味があるみたいで、作品を作るということを楽しんでいたし、楽しくしようとしてくれていました。

具体的に、どんな撮影方法をしていたのですか？

千葉雄大さん：
普段あまり使わないような特殊なカメラを使っていたり…。

中川大志さん：
そうそう、シーンごとにいろいろな方法で撮影しましたね。
CGも使いましたし、クレーンを使っての撮影だったり、レール敷いたり。
監督やカメラさんと撮影方法についてもいろいろ話せたので、とても楽しかったです。

撮影中は千葉さんに支えられたという感じでしたか？

中川大志さん：
今まで何回か共演させていただいていますが、今回もやっぱり千葉さんの存在は心強いなって思っていました。
現場の雰囲気は大事だし、雰囲気の良さが映像から観ている人に伝わると思うので、千葉さんには盛り上げてもらえて助かりました。
いろんなことに付き合ってもらって、乗ってやってもらっていましたよ(笑)。

千葉雄大さん：
疲れましたよ～。うそです、うそです(笑)。
現場では誰よりも僕が子供でした。

ジェネレーションギャップが描かれるシーンがありましたが、2人の間ではジェネレーションギャップを感じたりしますか？

千葉雄大さん：
え？ある？ (笑)。
僕自身、年齢が違う人と話していてギャップを感じるのは、見ていたお笑い番組について話す時かな。
中川くんとの会話には感じてなかったけど…。

中川大志さん：
僕や千葉さんは、年の離れた方とお仕事させていただく機会が多いので、あまりジェネレーションギャップを感じないのかもしれないですね。
千葉さんとの間に、ジェネレーションギャップを感じるとしたら体力？(笑)。

千葉雄大さん：
え？うそでしょ。
千葉さん疲れているな、とか感じていたの？(笑)。

中川大志さん：
冗談ですよ(笑)。

千葉雄大さん：
でも、僕も中川くんの肌を見て感じたかも。
ハリが違う。キレイだもん、中川くん。

登場人物の日代さんみたいに人と話すことや、友達を作ることが苦手という人も多いと思いますが、実際にアドバイスするとしたらどんなアドバイスをしますか？

中川大志さん：
僕も人見知りしてしまうので、なかなか自分から積極的に行けないところはあります。
自分から行くのはドキドキするし、変に思われたら嫌だなとか思っちゃうんです。
ただ僕の場合は、“来るもの拒まず”なところがあるので、話かけてもらったりすると一気に仲良くなれます。僕のように“相手が来てくれるのを待つ”のも、ひとつの手かもしれないですね(笑)。
今すぐに状況を打開したいなら、共通の趣味を見つけてその話をするのはどうですかね？

千葉雄大さん：
僕も学生時代、苦手でした。
僕の場合は、“待つ”を通り越して、「もう誰とも話さなくていいや」と思っちゃったんですけど…。
でも僕は音楽が好きだったので、好きな音楽の話をして友達ができました。
だから、いろんな人と話してみるというのは大事かなって思います。待っているだけじゃなかなか関係は変わらないと思うので、自分から行けない人も、頑張って行った方がいいと思います。
逆に、ワイワイ誰とでも入学式から全員友達なんじゃないの？みたいに、友達付き合いが上手な人は、おとなしそうな子にもどんどん話しかけてほしい。話が合う人がいて、友達が増えると思います。

本作の「ここを見てほしい」というポイントは？

中川大志さん：
主人公の27歳なのに、高校生をやり直しているという設定が面白いですよね。
途中から見たら高校生の日常を描いた青春映画にしかみえないけど、でも実は主人公が27歳っていう…。
海崎自身も、みんなと一緒にいることで自分が27歳ということを忘れていくんですけど、お客さんも見ているうちに忘れて行っちゃうような。でもふとしたときに、「そういえばこの人27歳だったよね」と思い出すファンタジーっぽいところが好きです。

千葉雄大さん：
27歳というのは中川くんが言っていたとおり、重要なポイントになっていて。
例えば、夏祭りにみんなで行くシーンや学生生活、生徒だけで修学旅行とか、THE青春というシーンもきちんと描かれている中で、27歳の海崎くんがリアルの高校生に対して伝えたいことみたいなのを伝えつつも、自分自身も見つめ直しているというか。
世代によって見方や感じ方、青春の受け取り方が違うけど、どの世代にもそれぞれ刺さる部分があると思うし、どの世代も前向きになれる作品になっていると思います。

最後に、もし“リライフ”できるとしたら、いつに戻りたいですか？

千葉雄大さん：
う～ん、ないかな。
自分自身の高校生活では、胸キュンな出来事がなかったので、ちょっといいなと思いますけど。

中川大志さん：
僕もないかな。今が一番いいです。

人生、やり直しませんか？
主人公、海崎新太27歳。現在、ニート。大学院を卒業後、入社した会社はたったの三ヶ月で自主退職。その後、再就職できないまま、コンビニバイトを続ける日々。大学時代の友人に誘われた飲み会では、スーツを着てサラリーマンのフリ。そんな彼の前に突然現れた謎の男。「人生、やり直しませんか？」“リライフ研究所”の所員と名乗る謎の男・夜明了から提案されたのは、薬で見た目だけ若返り、1年間、高校生活を送るという実験の被験者。なかば自棄っぱちで、つい薬を飲んでしまう海崎。まさかの27歳男子の青春学園生活が幕を開ける―

そして始まる二度目の学園生活。そこで出会うのは、成績はトップだが極度のコミュニケーション音痴の女子高生・日代千鶴、頭と顔はいいが他はいろいろと残念な大神和臣、負けん気の強い毒舌女子・狩生玲奈など個性豊かな面々。やがて打ち解けてゆく海崎。気づけば彼らはかけがえのない仲間となってゆく。一方、一生懸命な日代に恋心を抱くようになるが……相手は10歳も年下の女子高生。実験が終われば記憶も消える…切ないラブストーリーの結末は？そして、リライフを終えた海崎が新たに選択する未来とは？　物語は、驚きと感動のラストへ―。高校生に戻って＜今＞を精一杯生きる、青春ラブストーリーが誕生します。

監督：古澤健　脚本：阿相クミコ
原作：夜宵草「ReLIFE」（comico連載）
主演：中川大志　平裕奈
高杉真宙　池田エライザ　岡崎紗絵／水崎綾女　夏菜
千葉雄大　市川実日子
『ReLIFE リライフ』公式サイト
©2017 「ReLIFE」製作委員会　©夜宵草/comico
2017年4月15日全国ロードショー

Photography by 千賀健史(http://www.chigakenji.com)