湊かなえ原作の100万部突破のベストセラー「少女」が、本田翼さん×山本美月さんで実写映画化され、10月8日(土)より公開されます。
今回は、“死”にまつわる禁断の世界を描いたミステリー『少女』で草野敦子役を演じた山本美月さんに、本作の見どころや役柄、プライベートについてインタビューしてきました。
Q:出演が決まった時の気持ちを聞かせてください。
山本美月さん:
今まで明るく元気な役だったり、ニコニコしている役を演じさせていただく事が多かったので、いつもと違う役をいただけてとてもうれしかったです。
Q:どうやって役作りをしましたか?
山本美月さん:
敦子を演じるにあたり、監督と相談しながら進めました。
今回剣道のシーンがあったので剣道の稽古と、水に沈むシーンのための潜水練習は、1か月前から行いました。
洋服を着たまま水に沈むシーンは本当に大変で、沈むために下からワイヤーで引っ張られていたので、本当に苦しい時の合図だけ決めて演技をしました。
剣道エリートだった敦子が団体戦でミスをしてしまい、学校でいじめの標的にされてしまうので、その部分を際立たせるために、学校以外の生活を描く部分では、監督に「もっと明るく!もっと明るく!」と言われていました。
Q:山本さん自身の高校時代は?
山本美月さん:
そんなに明るくもなく、すごく静かというわけでもなく…、あまりグループ行動はしてなかったですね。
敦子と同じく、女子高に通っていました。
劇中で描かれる女子高は、伝統のある閉鎖された学校でしたが、女子高が全部映画の中の学校のようなわけではなく、男の子の目がないので、もっと明るくて、みんなオープンな感じでしたよ(笑)。
Q:撮影中、気持がひっぱられたりしませんでしたか?
山本美月さん:
それはすごくありました。
他のクラスメイトとの距離はあるし、過呼吸のシーンでは役に入り込んでいたので、みんなに写真を撮られるシーンは、本当にきつかったです。
Q:撮影環境はどうでしたか?
山本美月さん:
撮影したのは、愛知県の豊橋で、自然に囲まれた空間で『少女』の世界観に入り込めました。
私、地方ロケが好きなんです。
演技に集中できるというのもありますし、あまり普段いくことがない場所に行けるので、撮休の日はちょっと遊びに行ったりしましたけど、家に帰っていつもの自分に戻ることがないって言う環境は、役に集中できて良かったと思います。
他のクラスメイト役のみなさんとは距離がありました。
たぶん監督の作戦だと思うんですけど、一緒の空間にいたのに、まったく会話をしてないです。その部分でも、役に入り込むことができました。
Q:由紀役の本田翼さんの印象は?
山本美月さん:
共演して感じたのは、本田さんはすごく正直で、何も隠さないので一緒に居てすごく楽だなぁということですね。
現場では、普段女の子が集まったらするような、普通の話ばかりしていました。あと、同じスマホアプリのゲームをしていました(笑)。
ラストのシーンを撮影するとき、つないだ本田さんの手がとても冷たくて。
本田さんから不安だと聞いていたので、私も不安だったけど「私がしっかりしなきゃ。この手を温めてあげなきゃ」と、自然と敦子と由紀の関係性になっていました。
敦子がいじめに会い、由紀に執着していましたが、本来の姿は、敦子が由紀を守ってあげている、ひっぱっていく存在だったんだと思うんです。
山本美月と本田翼という関係でも、自然と私が引っ張っていくという関係ができていたと思います。
Q:一番お気に入りのシーンは?
山本美月さん:
ラストのシーンが好きです。
本田さんとすごくリズムが合ったというか、2人とも何テイクかやったのですが、なんとなく違うなって思うタイミングも合っていて、スムーズに演技に入り込めました。
Q:テレビ・CM・映画と大活躍ですが、忙しい中の気分転換方法を教えてください。
山本美月さん:
オフが全くないということではないので、オフの日は、疲れていたら昼まで寝ていたり、
1日中だらだらしていることもあります。他には、友達に会ったり、アニメを見たり…。
美容面では、ストレスを溜め込まないっていうのが一番重要だと思うので、スタイリストさんに教えてもらったハーブティーを寝る前に飲むようにしているのと、週に2回ジムに行っています。
今まであまり気にしてなかったんですけど、やっておいた方がいいかなと思って、運動も取り入れています。
食事面では、「野菜食べなきゃ」くらいです(笑)。参考にならないですよね(笑)。
Q:今後、挑戦してみたい役柄はありますか?
山本美月さん:
アクションが好きなので、またやりたいなって思います。
学生の恋愛作品には出演したことがあるので、もう少し大人の恋愛作品も出演してみたいですね。
まだまだやっていない役がいっぱいあるので、いろいろ挑戦してみたいです。
Q:これからご覧になる方にメッセージを。
山本美月さん:
少女という時代を経験された方、いま少女の方、女子校という限られた空間の中なので、この世界を知らない男性の方もたくさん見てほしいです。
きっといろんな角度からみていただくことが出来るので、ご家族や、お友達、カップルで見て、お互いどう思ったかを話し合うという楽しさもあると思います。
予告編では、すごくミステリー要素が強く打ち出された作品ですが、きれいで繊細な三島監督の演出と、湊かなえさんの世界観の両方を楽しんでいただけたらと思います。
『少女』作品詳細
湊かなえ原作、100万部突破のベストセラー、完全映画化!
17歳という年代を生きる少女たちは、暗闇のなかで綱渡りをしているような、そんな危うい毎日を生きている。少女たちはどんな闇を抱えて生きているのか。『少女』は、湊かなえ(原作)×三島有紀子(監督)本田翼×山本美月=4人の“女性たち”が仕掛ける、“死”にまつわる禁断の世界を描いた長編ミステリー。女のなかに潜む“闇”を艶美に繊細に、そして力強く映し出していく。
原作:湊かなえ『少女』(双葉文庫)
監督:三島有紀子
脚本:松井香奈/三島有紀子
音楽:平本正宏
主題歌:GLIM SPANKY「闇に目を凝らせば」(ユニバーサル ミュージック)
出演:本田 翼 山本美月
真剣佑 佐藤玲 児島一哉 菅原大吉 川上麻衣子 銀粉蝶 白川和子 / 稲垣吾郎
©2016「少女」製作委員会
10月8日(土)全国ロードショー
photo by千賀 健史(http://www.chigakenji.com)