カバ?と思っている人も多い、お馴染みのキャラクター・ムーミン。そんなムーミンの映画があるって知ってました?その名も『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』。アニメ以上に、シュールでナンセンスな劇場版ムーミンの世界をご紹介します。
トーベ・ヤンソン生誕100周年記念作品『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』
出典:https://europeananimation.com/
フィンランドの作家、トーベ・ヤンソンの小説「ムーミン」。最初のテレビアニメが放送されたのは1969年のこと。その後1972年、1990年と受け継がれてテレビでおなじみになり、1992年『楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星』など劇場用も制作されました。
そんなトーベ・ヤンソンの生誕100周年を記念し、母国フィンランドで制作されたのが、2015年劇場公開の『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』です。
幻想的な雰囲気の線画は、トーベ・ヤンソンが描くオリジナルのムーミンを意識して描かれています。
ムーミンたちがムーミン谷を飛び出した!『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』のあらすじ
ムーミン谷に住むムーミン一家。ある時海辺でガールフレンドのフローレンとお芝居の練習をしていたムーミンは、溺れている女性を助けます。彼女の名前はミムラ。難破船を見つけたムーミンパパは船から荷物を運び出します。その船にはミムラの妹・ミイも残っており、ミムラと共にムーミン一家に歓迎されます。
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』は、スナフキンが谷を歩く風景から始まります。
ペン画のような細い輪郭に、彩度を抑えて淡く着色された映像は、まるで絵本を1ページ1ページめくっているような美しさです。
南の島は楽園。すっかり貴族気分のムーミン一家
出典:http://www.eyeforfilm.co.uk/
難破船のひと騒動が終わった頃、ムーミン一家は船でバカンスに出かけることになりました。
南の島へ向かったのはムーミン一家とフローレン、そして内緒で乗り込んだミイです。大波を超えてたどり着いた先は南の島リビエラ。ホテルで優雅な生活を楽しみます。
夕暮れ時のオレンジ色のビーチ、ホテルに集う人たちのカラフルな服装など、ムーミン谷の暮らしにはない目を引く色使いが印象的です。
恋に積極的なフローレンに、ムーミンはやきもき
贅沢な毎日の中で、ムーミン一家は貴族扱いをされていい気分。フローレンは同じホテルに泊まっていた憧れの映画女優オードリーに夢中。ビキニを買うために入ったカジノで大儲けし、ナンパしてきたクラークと楽しげに過ごしています。ムーミンパパもまた、侯爵たちと話が合い大満足です。
そんな様子を面白く思わないムーミン、そしてここでの暮らしは合わないと思い始めたムーミンママは、ホテルを出てボートの下で暮らし始めます。
楽しい時は過ぎ去り、リビエラに別れを告げます
出典:https://europeananimation.com/
どんどんクラークと過ごす時間が長くなるフローレンは、すっかり自分が貴族だと思い込んでいます。ムーミンは腹を立て、クラークに決闘を申し込み何とか勝利します。
それがきっかけで、ホテル側から退去を命じられ、請求書を突き付けられます。
ところが、ここがホテルとは知らずみんなからの好意だと思いすべてを受け入れていたムーミン一家は十分なお金がありません。そこでフローレンがカジノで稼いだお金などで支払い、ホテルを後にするのでした。
あんな人が声優も!魅力的なキャラクターの声
作画やストーリーだけでなく、愛くるしいキャラクターの声も魅力のひとつ。日本語版吹替えには歌手の木村カエラさんや、お笑いコンビ・さまぁ~ずの三村マサカズさん、大竹一樹さんが参加しています。
テレビアニメよりも少し大人っぽい雰囲気になっている『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』。ムーミン谷の草花、南の島のホテルやお店のたたずまいがとっても可愛らしく目を引きます。頭を空っぽにして、癒されたい人におススメです。
テレビアニメよりも少し大人っぽい雰囲気になっている『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』。ムーミン谷の草花、南の島のホテルやお店のたたずまいがとっても可愛らしく目を引きます。頭を空っぽにして、癒されたい人におススメです。
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』
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