自然体にこだわる 新進気鋭の映画監督・今泉力哉が描き出す表現方法

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今まさに頭角を現してきている、新進気鋭の映画監督・今泉力哉。まるで日常を切り取ったかのような自然体な表現が評価されている注目の若手映画監督の1人です。今回はそんな今泉監督の生い立ちや作品について紹介していきます。

若き映画監督の才能はここで磨かれた?!今泉監督の歩み

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今泉監督が映画作品に取り組みだしたのは、名古屋市立大学芸術工学部視覚情報デザイン学科在学中からです。卒業後は大阪のお笑い芸人養成学校に1年在籍、上京して映画館でアルバイトをしてたくさんの映画作品に触れるなどしていました。また、シネマワークショップで、自主映画制作を再開させました。そして映画に関する学校を経営する会社の正社員となり、山下敦弘監督や萩生田宏治監督の編集などをして経験を積んでいます。

今泉監督を一躍有名にした作品『こっぴどい猫』

こっぴどい猫
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多くの短編映画を製作していたことがきっかけで手掛けることになった、長編映画『こっぴどい猫』で、今泉力哉監督は名を知られるようになりました。主演を務めたモト冬樹の生誕60周年記念作品として作られた本作品は、15人の男女が織りなす恋愛群像劇です。この映画で第12回トランシルヴァニア国際映画祭最優秀監督賞を受賞しています。

自然体のストーリーの秘密は私生活!今泉監督が描くストーリーの秘密

今泉力哉監督の家族
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今泉力哉監督は自身で脚本も担当しています。描き出すストーリーはどれも自然体で、どこか自分に似通った部分を感じることができます。その秘密は、今泉力哉監督自らの体験をもとにしているからなのです。自身の体験から生み出される作品だから、多くの共感を得ることができるのですね。

今泉力哉監督最新長編作品『知らない、ふたり』

『知らない、ふたり』映画オリジナル予告編

本作は日本のみならず、韓国からも俳優を起用しています。靴職人とその同僚を主軸に、互いの思いを知らない7人の男女が、ひとつの出会いをきっかけに関係を動かしていく様子を、リアルに描いています。東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門で初上映されました。2016年4月現在、全国順次公開中です。

今見たい今泉力哉監督の代表作品『サッドティー』

今泉力哉監督作品『サッドティー』予告編

今泉作品の入門として鑑賞するのにぴったりな映画が、この『サッドティー』です。今泉力哉監督の特徴である、リアルで自然な恋愛模様が描かれています。二股を解消したい映画監督、元アイドルのファン、そして元アイドルを中心に繰り広げられる恋愛群像劇です。監督自身の自己投影や、持ち味である自然な恋愛ストーリーが楽しめます。

幅広い活躍!映画にとどまらない今泉監督のこれから

東京センチメンタル
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今泉監督は、テレビ東京製作のドラマ「東京センチメンタル」にも参加しています。このドラマは55歳のバツ3和菓子職人が様々なマドンナと出会う、ちょっぴり切ない大人の恋愛ストーリーです。

このほかにもアーティストの楽曲PVなど活躍の幅を広げ続けている今泉監督から、これからも目が離せません。

『知らない、ふたり』
2016年1月9日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
©2015 NIKKATSU, So-net Entertainment, Ariola Japan

『こっぴどい猫』
(C)DUDES

『サッドティー』
(C)2013 ENBUゼミナール