CinemaGene(シネマジーン)

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見たら必ず虜になる!?『モヒカン故郷に帰る』など、映画監督・沖田修一のおすすめ映画

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短編映画の自主製作から始まり、2006年『このすばらしきせかい』で長編映画監督デビューを果たした沖田修一監督。1977年生まれ、これからの日本映画界期待の監督です。その時その場所で起こっている出来事を丁寧に描いていく作品は、静かながらどんどん惹きこまれていきます。沖田監督の作品を、最新作から順に紹介しましょう。

笑って泣ける、ドタバタ家族に元気をもらえる『モヒカン故郷に帰る』

7年ぶりに故郷に帰ることになった永吉(松田龍平)。東京で売れないバンドマンをしている彼は、妊娠中の恋人・由佳(前田敦子)を家族に紹介するために広島へ向かいます。しかし、久しぶりに会った父が末期がんに侵されていることを知ります。永吉は、母や弟と一緒に父のためにできることを…と、奔走するのでした。

誰にでも起こる家族の出来事を、コミカルに描きたかったという沖田監督の最新作。人と人との心の距離がとても繊細に描かれ、沖田監督作品ならではのテンポが心地よい作品です。
矢沢永吉命の父親に柄本明、母親にもたいまさこ、永吉の弟役にはかわいい系男子でブレイク中の千葉雄大がキャスティングされ、まさにグレートな家族!モヒカンスタイルでステージに立つ松田龍平のパフォーマンスにも注目してください。

遭難?!おばちゃんたちのサバイバルの行方は…『滝を見にいく』

とあるバスツアーに参加した7人のおばちゃんたち。美しく色づいた紅葉の山を眺め、幻と言われる大滝を見に行くというスケジュールでした。ツアーガイドの菅(黒田大輔)とともに、40代から60代の女性たちは山に入っていきます。しかし、道に迷った菅は彼女たちを置いて行方不明に。残されたおばちゃんたちは歌や裁縫と、自分の得意なことを役立てながら、自力で山を降りることにするのですが…。

2014年公開。キャストは名の知れた女優もいれば、オーディションで選ばれ初演技という人も。おばちゃんたちの悪戦苦闘がひたすら描かれているこの作品は、沖田監督が「ただ、面白そうだな、と思って」作ったという映画です。

彼を思い出すと笑顔になれる、そんな青年の物語『横道世之介』

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出典:http://t-joy.net/

横道世之介(高良健吾)は、大学進学のために長崎から上京してきた青年。入学式で隣に座った倉持(池松壮亮)をはじめ、唯(朝倉あき)、加藤(綾野剛)たちとの交流が始まります。ひょんなことから入ることになったサンバサークル、偶然出会った年上の女性(伊藤歩)への恋心、ガールフレンドの大富豪のお嬢様・祥子(吉高由里子)…。人の良い世之介に関わった人たちはみな笑顔になっていくのです。

どこにでもいそうな”いい奴”が横道世之介です。主演の高良健吾が、その不思議な魅力を好演。舞台となった1980年代後半の彼の日常を淡々と描きつつ、その16年後、30代半ばとなった倉持たちの思い出話を織り交ぜながらストーリーが進んでいきます。
2013年に公開されブルーリボン賞作品賞などを受賞し、海外での映画祭でも評価されました。

若い新人監督と、木こりの男との交流を描いた『キツツキと雨』

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出典:http://www.takebeyoshinobu.com/

ある時、山間の村に映画の撮影スタッフたちがやってきます。ゾンビ映画の撮影を始めたのは、新人監督・幸一(小栗旬)たち。しかし、幸一は気が弱く、スタッフたちにろくに支持も出せない始末。そんな彼に業を煮やした克彦(役所広司)は、彼に発破をかけ手伝いを始めます。克彦の手伝いを、と集まってきた村人たちと一緒に映画撮影は盛り上がりはじめ、幸一もだんだん監督らしさを見せ始めます。

沖田監督作品らしく、淡々と進むストーリー。セリフの間合いが絶妙です。村人たちが参加し始めて、映画撮影が活気づいてくるあたりから俄然面白さが増してきます。幸一はもちろん、徐々に撮影に没頭していくスタッフたちの変化も見どころです。
2012年に公開され、東京国際映画祭では審査員特別賞を受賞しました。

極寒でも、おいしい物があれば心も体も温まる『南極料理人』

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出典:http://www.movie-highway.com/

約1年半、家族と離れて南極で観測活動に携わる8名の隊員たち。その中には、そんな彼らのため料理を作る西村(堺雅人)の姿もありました。
想像を絶する厳しい環境の中でも、隊員たちは明るく過ごしていました。しかし、ラーメンが盗み食いされたり仮病で仕事をサボる隊員が出始めて、彼らの仲がぎくしゃくし始めます。

2009年に公開され、日本映画監督協会新人賞を受賞しました。沖田監督の商業映画デビュー作です。
劇中では、西村の作る料理が数々登場します。何もない南極で、食べることだけが楽しみな男たち。趣向を凝らした料理よりも、ラーメンが何より好評というのがリアルです。
ただただ普通の生活を切り取ったような会話が続くシーンも、なぜか楽しく魅力的。隊員たちには生瀬勝久、きたろうなど個性派俳優が扮しています。

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見る人をほっこりさせる、沖田修一監督作品の数々。いかがでしたでしょうか。
起伏は少なく刺激にも欠けるかもしれませんが、誰もが「あぁ、あるね、こんなこと。」と思える映画ばかりです。出演者もまさにはまり役というキャストばかりで、新たな魅力を発見することもあるかも。
そして主題歌もユニコーン、星野源、ASIAN KUNG-FU GENERATION、細野晴臣…と、これまた個性的。それぞれの作品の余韻を上手に楽しめる楽曲が、エンドロールを飾っています。ゆっくりとしたい日のおうち映画に沖田作品を是非選んでみてくださいね。

『モヒカン故郷に帰る』
2016年3/26(土)広島先行、4/9(土)テアトル新宿他全国拡大!
©2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会

『滝を見にいく』
©2014 「滝を見にいく」製作委員会

『横道世之介』
©2013『横道世之介』製作委員会

『キツツキと雨』
©2012「キツツキと雨」製作委員会

『南極料理人』
©「南極料理人」製作委員会

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