ティム・バートン監督の、ファンタジー感あふれるアリスの世界『アリス・イン・ワンダーランド』がこの夏『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』として帰ってきます!アリス、マッドハッター、赤と白の女王たちに会うことができますね。今度は鏡を通り抜けて時間を旅します。新作公開の前に、第1作目の『アリス・イン・ワンダーランド』を思い出してみませんか?
19歳になったアリスの冒険物語。2010年公開『アリス・イン・ワンダーランド』
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夢見がちな少女・アリス。かつて訪れた不思議な世界の話を、父親だけが理解してくれていました。ところがそんな父は亡くなってしまいます。
映画の冒頭で「私はおかしくなったの?」と聞く幼いアリスに、愛情をこめて父親は言います。「お前はまともじゃない。でも偉大な人はみんなそうだ。」
このセリフにはティム・バートン監督の思いがこもっています。監督自身が子供の頃に「君ははおかしい」と言われた経験から、変だといわれる人にこそ共感できる、と話しています。映画中盤にもこのセリフが出てきます。誰が誰に言うかお楽しみに!
美しく成長したアリスは、再びワンダーランドへ!
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19歳になっても相変わらずマイペースなアリス。ある日、彼女を心配した母や姉がセッティングした、ガーデンパーティに出席することになります。実はそれは、貴族の青年・ヘイミッシュがアリスにプロポーズし婚約するという筋書きだったのです。思いもよらない展開、そしてプロポーズのさなかに見覚えのある時計を持ったウサギを見かけたアリスは、その場を逃げ出しウサギの後を追いかけます。
双子ルックの女の子、白いバラに怒るヘイミッシュの母、彼の肩には芋虫が…と、ワンダーランドを彷彿とさせるシーンがワクワク感を盛り上げてくれます。
魅力的な姿を見せてくれる、おなじみの住人達
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穴から落ちたアリスが辿りついたのは、不思議な世界。しかし、アリスは幼い頃この世界に来たことは、すっかり忘れています。
大きな植物たちが生い茂る庭を抜けると、うさぎと丸い双子のトウィードルディーとトゥイードルダムが、彼女が昔来たアリスと同じ少女かどうかを言い合っていました。そして青い芋虫のところへアリスと共に向かいます。
CGでしっかりと作りこまれたワンダーランドは、カラフルですが、彩度が抑えられ鬱蒼とした雰囲気もあります。まさに、ティム・バートンの世界です。
細かく色彩豊かに表現されたワンダーランド
原作やアニメ映画そのままの、アリスの世界観をリアルにした情景に惚れ惚れします。
VFXを駆使した登場人物がすごい
彼女の再来を知った赤の女王は、彼女を捕えるため動き出します。実はアリスは、予言書によると赤の女王の支配を終わらせる”救世主”だったのです。
その頃アリスは、チェシャ猫と共にマッドハッターのお茶会に。そこへ赤の女王のしもべ・ハートのジャックがやってきますが、マッドハッター(ジョニー・デップ)たちはアリスの味方。アリスをティーポットにかくまってくれました。
CGとVFXを駆使して作られた登場人物は、みな個性的。毛並みのふわふわ加減や動きもナチュラルで実在するかのようです。
中でも印象的な赤の女王は、大きな頭とさらにそれを強調するようなヘアスタイル。こちらは頭部を拡大して合成し、撮影しています。演じているのは、私生活でもティム・バートンのパートナーであるヘレナ・ボナム=カーターです。
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赤の女王の世界に反発している妹・白の女王と共に立ち上がる覚悟のマッドハッターたちは、アリスを白の女王のもとに連れて行こうとします。しかし、マッドハッターは途中でハートのジャックに連れ去られてしまいます。自分がアリスだということを隠して彼女はひとりで赤の女王の城に乗り込みます。
ジョニー・デップ演じるマッドハッター。彼のこれまでの作品での様々な役を見ると、もはや白塗りくらいでは驚きませんが、このマッドハッターはいつもより目が大きいんです。そう、目だけ拡大処理されてるんですね。
赤の女王に気に入られることで、時間を稼ぎながら伝説の剣を探し出したアリスは、白の女王のもとに剣を届けます。赤の女王が放った怪物ジャバウォッキーを倒せるのは、予言書にある救世主、アリスだけ。
昔ここを訪れたことを思い出したアリスは、鎧に身を包み、剣を手にして勇敢に戦います。
白の女王は、アン・ハサウェイが演じています。大げさで優雅な身振り手振りや満面の笑みが、わざとらしくてコミカルでとってもキュートです。
豊かで美しいワンダーランドを取り戻すためアリスが勇者に!
マッドハッターたちも赤の女王の戦士たちと戦います。アリスはジャバウォッキーの首を切り落とし、怒った赤の女王。しかし、もう誰も赤の女王のいうことなど聞きません。ワンダーランドの王冠は白の女王の物となり、赤の女王は追放されます。
そしてアリスは「またすぐに来るから」と言い、元の世界へと帰っていくのでした。
戻った後、アリスはヘイミッシュにきっぱりと結婚を断ります。そして母親たちにも、今まで言えなかったことを全部話します。ワンダーランドの経験がアリスを成長させたのです。そして、父が手がけていた仕事を引き継ぎ、自分の足で歩きはじめる決心をするのでした。
ファンタジックなエンディングもお見逃しなく!
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映画が終わり、スクリーンいっぱいに広がっているアンティークなフレーム。クレジットが流れ、フレームを覆うように植物たちが成長していきます。アヴリル・ラヴィーンの歌う主題歌「アリス」にのせてワンダーランドのイメージが再び広がっていく様子は、最後の最後までティム・バートンの世界を感じさせてくれます。
こんな風に撮影されました!
ウサギやチェシャ猫、芋虫などと俳優たちとのシーンはグリーンの背景での撮影です。
アリスを演じたミア・ワシコウスカは、CGキャラクター相手の芝居では目線だけ支持されてボールや段ボールの切り抜きを相手にしゃべる、ということが3か月も続き、それがまさに”ワンダーランド”だったと語っています。
ティム・バートンが望む役なら何でもやる、というジョニー。7月劇場公開を控えた『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』のワールドプレミアに登場した彼は、このマッドハッターの役作りについて、自分の子供の家庭教師を真似たと告白しています。
また、スクリーンでマッドハッターに会えるのも楽しみですね。
次々着替えるアリスのかわいいドレスも見どころ!
『アリス・イン・ワンダーランド』では、体が大きくなったり小さくなったり忙しく、そのたびに素敵なコスチュームに着替えていたミア。『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』でも、たくさんの素敵な姿を見せてくれるのでしょうか。
出典:http://aliceinwonderland.wikia.com/
いかがでしたか?新作を見る前にもう一度見直してみると新しい発見もあるかもしれません。不思議の世界へ、どうぞ旅してみてくださいね。
『アリス・イン・ワンダーランド』
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