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自身を“天才”と称してはばからず、多くの奇行で知られるシュールレアリスムの画家・サルバドール・ダリ。彼の作品は、今でも世代を越えて人々に愛され続けています。今回はサルバドール・ダリの主要作品についてご紹介します。
だまし絵として有名な作品「記憶の固執」
美術の教科書に必ずと言っていいほど掲載されているこの絵画は、ダリの作風を象徴する代表的な作品の一つです。「柔らかい時計」などの題でも呼ばれるこの作品には、溶け落ちているような時計や、ダリ自身を表現する白い生物が描かれています。
溶ける時計は、妻であるガラがキッチンで食べるカマンベールチーズから着想を得て描かれました。
予言的中!?「茹でた隠元豆のある柔らかい構造(内乱の予感)」
ダリは不安ごとに対する感性が敏感で、いくつか予言的な作品を制作しています。そのうちの一枚がこの作品です。ダリがこの作品で予言したのは「スペイン内乱」でした。一見奇妙な二つの怪物が闘っているように見えますが、よく見るともともとはひとつの体であったことがわかります。スペインが内乱によって分裂しようとしているさまを、ひとつの体の分離という形で表現しました。
一味違ったダリ作品「パン籠(恥辱よりは死を!)」
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この作品は、今までのシュールレアリスム的表現よりも、写実的表現に重きをおいて製作されました。ダリの妻ガラがとても気に入っていた作品で、現在ではダリの作品が集まるダリ劇場美術館に所蔵されています。描かれているパン籠のオブジェとともに展示されており、人気の高い作品のひとつです。
あの商品デザインも手掛けました「チュッパチャプス」
あの「チュッパチャプス」の有名なロゴも、実はダリの作品なんです。チュッパチャプスはスペインのカタルーニャで生まれました。世界展開させる際に創業者が、同じカタルーニャ出身の画家であるダリに依頼。ダリはその場でナプキンにデザイン画を描いて渡しました。
シュールレアリスム映画『アンダルシアの犬』
この実験的なショートフィルムは、シュールレアリスムの傑作であると言われています。明確なストーリーは存在せず、ダリと監督であるルイス・ブニュエルが出し合ったイメージが次々に出てきます。観客はこれらのイメージから観客自身で何かを感じ取ることを要求されるのです。
公開当時、パブロ・ピカソをはじめとするシュールレアリスムの作家たちから大きな評価をうけました。
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映画制作にも携わった画家 サルバドール・ダリの、シュールな表現いかがでしたでしょうか?ダリは様々な作品を世に残しました。ぜひ、お気に入りのダリ作品を探してみてください。
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