【シネマジーンの映画ノート】『青夏 きみに恋した30日』レビュー

レコメンド

8月1日(水)より公開中の映画『青夏 きみに恋した30日』。夏休みを田舎で過ごすことになった都会の女子高生・理緒(葵わかな)と、そこで出会う地元の男子高生・吟蔵(佐野勇斗)との“期間限定の恋”を描いた物語。胸キュンポイントが至る所に散りばめられた本作の魅力をご紹介します!

夏の爽やかさと切なさの対比

本作のテーマはなんといっても“夏の恋”!バイクで夏空の下を走ったり、きれいな星空を見上げたり、みんなでBBQをしたりと、劇中には全女子が憧れること間違いなしな、夏恋胸キュンなシーンが盛りだくさん!

そんな胸キュンシーンでたまらないのが、佐野さん演じる吟蔵の男らしさ!すっと手を差し伸べたり、弱った理緒をおぶってあげたり、さりげなく優しいところが本当にもうずるい!それから葵さん演じる理緒との身長差や体格差にも何度もドキドキさせられました。佐野さんの手、大きくて安心感があるようで、とても素敵なんです…!劇中では理緒の手を優しく包んでいましたが、きっと映画を観ているお客さんの心まで包んでいたに違いありません。

個人的にキュンキュンが止まらなかったのは、夏休み中の誰もいない学校に遊びに行き、吟蔵のクラスを訪ねるシーン。お互いの目線や表情、二人だけの教室に流れる二人だけの空気から溢れだす“今、幸せ”という気持ち。爽やかでラブラブな理緒と吟蔵の姿に、女子なら絶対に心をくすぐられるはずです…!

そしてやっぱり外せないのが花火大会のシーン。夏とはいえ、なかなか見ることのできない浴衣姿、ドキドキしないわけがないですよね!待ち合わせの時間まで準備する理緒がすごくかわいくて、好きな人と出かけるときってこういうところまで含めて楽しいなと思わせてくれます。吟蔵はもう言うまでもなく、かっこいいです!浴衣がとにかく似合うし、少し焼けた肌が最高に夏男!浴衣デートはいつまでも憧れの象徴ですよね。

夜空に打ち上がる大きな花火を目にした二人は、「綺麗~!」と感動しながらも、どこかに切なさを残します。きっと、“二人でいられて最高に楽しい、でも夏休みが終わってしまったら…”という思いが心のどこかにある。理緒と吟蔵がふいに見せる表情から、その思いを感じることができます。

さっきまで楽しかったのに急に切なさを覚える― これって夏独特の現象だと思いませんか?楽しい夏の魔法が解ける瞬間はいつだって私たちをセンチメンタルな気分にさせます。

本作では楽しい夏のイベントとともに、夏の終わり、そして恋の終わりに近づく切なさが三重県の美しい自然とともに繊細に描かれています。夏×恋が魅せる明るさと儚さの対比。思わず胸がぎゅっとなってしまいます。