CinemaGene(シネマジーン)

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未体験の艶麗劇薬ファンタジー『シェル・コレクター』坪田義史監督インタビュー

2月27日より公開される映画『シェル・コレクター』。
リリー・フランキーさんをはじめ、寺島しのぶさん、池松壮亮さん、橋本愛さんなど個性派豪華キャストたちが紡ぎだす本作の魅力を坪田義史監督にインタビューしてきました!
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Q:映画化したきっかけを教えてください。

坪田義史監督:
2012年にアメリカに行く機会があったのですが、日本人として、映像作家として、“世界に向けて何が作れるのか?”ということを滞在中ずっと考えていました。
その中で、“日本の文芸作品を映画化して世界に広める”という方法もあるけれど、“海外の文芸作品を日本に置き換えて脚色して映像にする”というのが前例少ないので、稀有な企画になると思いました。
もともとこの「シェル・コレクター」は大好きな小説だったので、映像化してみたいと思っていて、この原作を映画化できるかなど、許可面を調べたりしていたのですが、その機会に、プロデューサーと海外との共同計画の企画書を作ろうということになり、映画化に向けて企画を練っていきました。

Q:神秘的な島が舞台ですが、ロケハンなど苦労したことはありますか?

坪田義史監督:
原作はケニア沖の孤島が舞台なんですけど、日本国内で、奇跡が起きそうな寓話性のある島となると、沖縄しかないくらいの気持ちで離党を中心にロケハンしていました。
限られた費用の中で、安宿を探しつつ(笑)、いろいろ見て回っていました。ある離島では、郵便局が夜は宿泊施設として格安で貸してくれるというので、そういうところに泊まりながら、ロケハンの旅を続けていました。

Q:沖縄の離島だったんですね。とても神秘的でした。

坪田義史監督:
この作品は、例えば三線の音楽が流れてくるような明確な沖縄ムービーではないのですが、豊かな自然を背景として人間が対峙する風景を撮りたいと思って撮影しました。
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Q:リリー・フランキーさん15年ぶりの単独主演ですが、キャスティングの理由は?

坪田義史監督:
リリーさんの書かれた小説やコラムですとか、TVや映画で俳優として活躍している様子を注目して観ていまして、振り幅の広く、自分のオリジナリティがzンう出せる人だと思っていたので、ぜひ出演してもらいたいとオファーしました。
今回の作品の寓話性の中にリアルな人間味をだすために、その芝居をリリーさんならできるのでは?と思い出演をお願いしました。

Q:寺島しのぶさんのキャスティングについては?

坪田義史監督:
ファンだということもあるのですが、彼女の横顔だったり、姿がとても絵になるので。日本が誇る浮世絵のような雰囲気を醸し出せる魅力的な女優さんですよね。
この役を演じる女優さんとして、「アジアのエキセントリックな芝居の出来る女優さんって誰がいるだろう」と考えたときに、寺島さんしかいないとオファーしました。進歩的というか、パワーに圧倒されます。

Q:何かパワーに圧倒された!というエピソードはありますか?

坪田義史監督:
離島での撮影が終わると、みんなで夕食を食べるのですが、寺島さんのシーンがある日は、寺島さんもご一緒に夕食を食べました。
彼女は役柄が抜けていないのか素なのかわからなかったんですけど、エキセントリックなままというか、僕の方がキャリアがないので、「女の怖さを教えてやる!」みたいな姉御肌な感じで(笑)。とても楽しいひと時でした。
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Q:池松壮亮さんのキャスティングについては?

坪田義史監督:
池松さんには、未来を感じたというか…。
すべての作品見ましたけど、作品に取り組む姿勢にすばらしいものを感じたので、一緒に物が作りたいと思いましたし、学者の息子ということで、その先を生きる若者像としてキラキラ光った人物像を描きたいなと思ってお願いしました。

Q:橋本愛さんのキャスティングについては?

坪田義史監督:
橋本さんも、以前から注目している女優でした。
彼女には自由にやっていただいた方が、よい演技を見せてくれるのでは?と思っていたので、演出をきめて「こうやってくれ」というのではなく、彼女に任せる部分が多かったです。圧倒的な存在感でした。

Q:撮影で一番大変だったところは?

坪田義史監督:
自然を相手にするものなので、役者さんたちの安全を考えながら撮影を進めるのが大変でした。リリーさんには水中の中に潜っていただくシーンがあるので、そこが大変でしたね。
冬に撮影だったので、沖縄といっても寒いんですよ。
自分は、寝袋を着たまま撮影しているのでは?というくらい厚着で撮影していました。

Q:ご覧になる方にメッセージを。

坪田義史監督:
時代も場所もあいまいで架空のファンタジーですけど、異界にいざなうような視覚・聴覚を刺激する作品ですので、それぞれの感性にささって、その人それぞれの感想をえられるような作品になればいいなと思ってます。
この作品は盲目の貝類学者が主人公の「触れて感じ観る」映画です。
ぜひ劇場の大きなスクリーンで体感してください。

『シェル・コレクター』作品詳細


【ストーリー】
“貝”の美しさと謎に魅了され、盲目ながら貝類学の世界で名を成し遂げた学者。彼は、妻、息子と離れ、沖縄の孤島で貝を蒐集しながらひっそりと静かな厭世的生活を送っていた。しかし学者の静謐な日々は、島に流れ着いた女・いづみが出現し、学者とひとつ屋根の下に暮らし始めることで次第に狂い始める。そして、ある日いづみの患っていた奇病を偶然にも貝の毒で治したために、それを知った人々が貝毒による奇跡的な治療法を求めて次々と島に押し寄せるようになる…。そのなかには息子・光や、同じく奇病を患う娘・嶌子を助けようとする地元の有力者・弓場の姿もあった。

出演:リリー・フランキー、池松壮亮、橋本愛/寺島しのぶ
監督:坪田義史
原作:アンソニー・ドーア『シェル・コレクター』(新潮クレスト・ブックス刊)

2016年2月27日(土)、東京:テアトル新宿、沖縄:桜坂劇場他全国ロードショー!
©2016 Shell Collector LLC(USA)、『シェル・コレクター』製作委員会

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