今も色あせない、美しきモノクロ映画の世界

レコメンド

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60年代や70年代のポップな色使いやファッションがまた注目を浴びている今、古い映画ならではの美しさが再確認されています。ポップでカラフルな映画も素敵ですが、おしゃれでクラシカルな気分に浸りたい時には、断然モノクロ映画がオススメです!今回は、今見ても美しいと思えるモノクロ映画をご紹介します。

スタンリー・キューブリックの名作『ロリータ』

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芸術的な映像美でカリスマ的人気を誇る、スタンリー・キューブリック監督の隠れた名作『ロリータ』。幼い少女への愛情を意味するタイトルに、敬遠する人も多くないかと思いますが、この映画では、それほどの気持悪さは感じず、むしろモノクロで描かれる美しい風景や映像にうっとりと心を奪われてしまうほど。少し大人びた少女との、恋愛映画でもあるこの作品ですが、サスペンス的な要素や適度に笑えるシーンもあり、ドキドキハラハラ楽しめる事間違いなしです!

とにかくお洒落な『ストレンジャー・ザン・パラダイス』

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良質な作品を生み出す事で映画ファンからの高い評価を受けている、ジム・ジャームッシュ監督の作品。ジム・ジャームッシュ監督作品の入門編としてもおすすめの『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は、ハンガリーからやって来たエヴァと、エヴァを預かる従兄、その友人との奇妙な旅を描いたロードムービーです。ロードムービーといえば淡々としたテンポであったりつまらないのかなと思いがちですが、こちらの作品は、公開当初、映画監督を夢見る若者達に絶大な夢と希望を与えた、良作です。とにかくおしゃれな映像と、会話劇に注目です。

午後のコーヒータイムに『コーヒー&シガレッツ』

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出典:http://sypsyt.exblog.jp/1765195/

こちらもジム・ジャームッシュ監督作品から『コーヒー&シガレッツ』。全11編から構成された短篇集は、各話、少ない登場人物たちが繰り広げる会話劇が絶妙な、コーヒーとタバコにまつわる物語です。10分程度のドラマの中で、会話の端々から浮かび上がる人間関係や感情の交錯。まるでカフェで隣りの席の会話を盗み聞きしているかのような感覚に陥ります。コーヒーを片手にくつろぎながらどうぞ。

古き良きモノクロ映画『グランド・ホテル』

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三谷幸喜監督の『有頂天ホテル』にも影響を与えた、ホテル映画の原点『グランド・ホテル』は1932年に公開されたモノクロ映画です。一つの場所を舞台に様々な登場人物のドラマが平行して描かれる、現代ではおなじみの方式ですが、その手法は『グランド・ホテル形式』と呼ばれ、数々の作品に影響を与えました。ひとつのシュチュエーションで様々な人々が交錯する人間ドラマはもちろん、そのホテルのセットや、登場人物たちの衣装の美しさは、今観ても充分な素晴らしさを放っています。

ロマンティックなひととき『或る夜の出来事』

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1934年公開の『或る夜の出来事』は、クラーク・ゲーブルとクローデット・コルベールの会話の掛け合いが、見事なテンポを生み出しており、その充実した内容と相まって、モノクロでも存分に楽しむ事の出来る作品です。部屋の真ん中にロープを張り、毛布をかけ、二人の間に仕切りを作るシーンや、コルベールがスカートの裾をめくって車を停めるシーンなど、後の映画の定番となった数々の名シーンは、可笑しくもかわいらしくもあり、観るものをとりこにします。

キュートさ全開『月曜日のユカ』

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出典:http://f.hatena.ne.jp/
若かりし頃のとってもキュートな加賀まりこさん

今観ても美しいと思えるモノクロ映画、実は日本の作品にもしっかりとあるんです!今や日本を代表する加賀まりこさんがデビュー当時のキュートな姿を見せる『月曜日のユカ』。ユカのお洒落なセリフも然ることながら、ファッションやヘアスタイル、女性なら参考にするべき小悪魔的なかわいらしいしぐさなど、とことんキュートな作品です。
モノクロ映画の美しい世界に浸って下さい。