【シネマジーンの映画ノート】『虹色デイズ』レビュー

レコメンド

共感する“モヤモヤ”

そんなおバカでくだらない4人ですが、実はそれぞれいろいろなことを考えているんです。男子目線ではもちろん、女子の視点からも思春期ならではの“モヤモヤ”がとてもリアルに描かれていて、思っていることをうまく言葉にできなかったり、漠然とした“これからどうなるんだろう”といった不安だったり、10代特有の葛藤にきっと誰もが共感するはず。

例えば、なっちゃんのことがいつの間にか気になっていた杏奈は、4人のクラスメイトである千葉ちゃん(坂東希)となっちゃんが仲良くする姿を見てちょっぴり複雑な気持ちに。何だか分からないけど胸がチクっとして、頭の中でその光景がぐるぐる。まだ自分のものではないのに、勝手に自分だけの相手であるような気がして、でもそうではない現実を目の当たりにしたことでモヤモヤ、イライラ。なんとなく周りの人に強く当たってしまったり、やけ食いするところまで含めて、“あ~わかる~”と思わず心の中で頷いていました。

それから将来のことや自分に対する漠然とした不安。つよぽんのように進路について、彼女のゆきりん(堀田真由)との間で、どの道を選択するのが正解か分からずに悩んだり、恵ちゃんみたいに「俺もいい恋したいな~」って、友達を見てなんとなくうらやましくなったり。夢と現実、期待と不安が交錯することで生まれる、あのなんとも言葉では説明しづらい思春期ならではの感情があちこちに散りばめられていて、映画を観ながら気付けば自分も高校生に戻ったように感情移入していました。

大人から観ても共感できるポイントが盛りだくさんな本作。少し忘れかけていた“青い”気持ちを思い出させてくれて、観たあとは爽やかな風を浴びたような、そんな気分になれる映画です。

みんなと一緒に笑って、悩んで、恋をして、4人を中心に繰り広げられるキラキラした日常の中に、どこか自分の青春を思い出して重ね合わせる。スクリーンいっぱいに映し出される眩しい高校生活を、彼らと一緒に何度でも味わってみてはいかがでしょうか?映画『虹色デイズ』は7月6日(金)より絶賛公開中!

『虹色デイズ』予告編

『虹色デイズ』ストーリー

ピュアで元気な愛されキャラのなっちゃん(佐野玲於)、チャラくて女好きなモテ男のまっつん(中川大志)、秀才で超マイペースなオタクのつよぽん(高杉真宙)、いつもニコニコだけど実はドSな恵ちゃん(横浜流星)。性格も趣味もまったく違うのに、4人はいつも一緒な仲良し男子高校生。おバカでお騒がせな楽しい毎日を過ごしていたが、恋に奥手のなっちゃんが同級生の杏奈(吉川愛)に片想いしたことで、4人の日常に変化があらわれ…?!

『虹色デイズ』公式サイト
佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE) 中川大志 高杉真宙 横浜流星
吉川愛 恒松祐里 堀田真由 坂東希(E-girls/Flower) / 山田裕貴 滝藤賢一
原作:水野美波「虹色デイズ」(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:飯塚健
脚本:根津理香/飯塚健
音楽:海田庄吾
エンディング・テーマ:「ワンダーラスト」降谷建志(ビクターエンタテインメント/MOB SQUAD)
挿入曲:フジファブリック/阿部真央/Leola/SUPER BEAVER
企画・配給:松竹
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会(C)水野美波/集英社

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