まるで「花のズボラ飯」!?阿川佐和子のエッセイに登場するズボラ飯

グルメ

ホタテと唐辛子のパスタ
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TVタレントとしてだけでなく、エッセイストとしても人気の阿川佐和子。料理好きとしても有名な彼女が書いた「食」エッセイの中から、絶品のズボラ飯をいくつかご紹介します。

阿川佐和子を知ってますか?

阿川佐和子
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1953年、東京都生まれ。慶応大学卒業後、朝の情報番組のレポーターなどを経て、報道番組のキャスターなどを務める。1998年から現在も続く長寿番組「ビートたけしのTVタックル」に出演した事をきっかけに、現在ではバラエティー番組の出演機会も増え、活動の幅を広げています。2012年にはエッセイ「聞く力」がベストセラーとなり、父である作家・阿川弘之氏譲りの文章力が高い評価を受けました。2008年には「食」エッセイ「残るは食欲」を出版、BSフジで料理番組を持つなど、料理好きとしても知られています。

TVで紹介され、ネットでも大評判となったズボラメニュー「ニラ豚」

魔女のスープ
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ニラ豚
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まず一品目は、2010年に出版された「魔女のスープ・残るは食欲2」で紹介された「ニラ豚」。NHK-BSで放送された、本や漫画などで描かれた料理を再現するドラマ「本棚食堂」でも紹介された事もあって、「簡単でご飯が何杯も食べられる!」とネットでも大評判になりました。味付けはニンニク・ショウガ・醤油のみのズボラメニューです。

●材料
豚バラ(200g)/ニラ(2束)/ニンニク(1片)/ショウガ(1片)/醤油・ゴマ油(適量)

●作り方
1.ニラを5cm、豚バラ肉を1cm程に切る。
2.ニンニク・ショウガをみじん切りにする。
3.ゴマ油で豚・ニラ・ニンニク・ショウガを入れて炒める。
4.さっと醤油を入れて完成。  

父、弘之が愛したメニュー「なみちゃんひやむぎ」

なみちゃんひやむぎ
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2品目は、同じく「魔女のスープ」で紹介されている「なみちゃんひやむぎ」。父、阿川弘之の「食味風々録」にも出てくるメニューで、彼がよく麻雀をしていた旅館の女将「なみちゃん」からレシピを教わったことからこの名前がついたそうです。タレが辛目なので、阿川自身は子供の頃嫌いなメニューだったとのこと。一度食べるとやみつきになる人が多いそうですが、辛い物が苦手な方は、少量をつけて食べるか、少しお湯で薄めるのがGOODです。

●材料(2人分)
ナス(2本)/ピーマン(2個)/長ネギ・人参(1本)/ごぼう(1/2本)/ミョウガ(2個)/ショウガ(1/2片)/シソ(10枚)/ゴマ油(大さじ2)/醤油(200cc)/日本酒(120cc)/顆粒だし(適量)/冷麦(2束)

●つけ汁の作り方
1.野菜はそれぞれ細長く切り、ゴボウはささがき、ショウガ・シソ・ミョウガはみじん切りに。 
2.ゴマ油でナスを炒める。
3.続けてピーマン・ごぼう・人参を炒める。
4.長ネギ・ショウガ・ミョウガ・シソを入れてさらに炒める。
5.醤油・日本酒・顆粒だしを入れ、1分程煮込めば完成。
茹でて水洗いした冷麦を、つけ汁につけて食べます。     

「残るは食欲」ってどういう意味?

残るは食欲
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娘の味
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「残るは食欲」シリーズは、雑誌「クロワッサン」に連載されたエッセイから、食にまつわるものをまとめた作品で、「魔女のスープ」「娘の味」と併せて3冊が出版されています。「残るは食欲」のタイトルは、親友である壇ふみが彼女に放った一言「愛欲と物欲を捨てた今、自分と俗世を結ぶ唯一の絆は食欲のみ!」が語源となっています。年齢を重ね、人生を達観したからこそ発せられる、重みのある一言ですね。

これぞ究極のズボラ飯!「大根と昆布の油炒め」

焼き大根
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3品目は「残るは食欲」で紹介された、「大根と昆布の油炒め」。こんなので本当に完成なの?と思ってしまうぐらい、あっという間に出来上がりますが、これがまたビックリするぐらい美味い!これぞ究極のズボラ飯!とも言える超簡単メニューです。

●材料
大根(1/2本)/出汁昆布・塩(少々)

●作り方
1.大根を2~3cmの厚さに輪切りする。
2.熱い鉄鍋に油を入れ、細かくちぎった出汁昆布をちらし、油になじませる。
3.輪切りした大根をフライパン一杯に並べ、両面をじっくり焼き、塩を少々振りかける。
たったこれだけで出来上がりです。

不精なスパゲティ「ホタテと唐辛子のスパゲティ」

ああ言えばこう食う
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ホタテと唐辛子のパスタ
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4品目は、「残るは食欲」シリーズではなく、タイトルの名付け親とも言える親友、壇ふみとの共著「ああ言えばこう食う」で紹介された「ホタテと唐辛子のスパゲティ」です。あまりにも簡単に作れるため、名付けて「不精なスパゲティ」。ホタテの旨味とピリッと効いた唐辛子のアクセントが最高にマッチした絶品パスタです。

●材料(2人分)
ホタテ缶大(1缶135g)/ニンニク(2片)/赤唐辛子(2本)/パセリ(適量)/オリーブ油(少々)/スパゲティ(200g)/塩・コショウ(少々)/日本酒(大さじ4)

●作り方
1.ニンニク・パセリをみじん切り、赤唐辛子を半分に切って種を取る。
2.ホタテ缶の身を細かくほぐす(出し汁は捨てないこと)
3.厚手の鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニク・赤唐辛子を炒める。
4.ホタテを汁ごと一気に加えます。
5.日本酒を加え、塩・コショウで味をととのえ、数分間煮込む。
これでソースの出来上がり。.堅めに茹でたスパゲッティにかけてパセリを散らせば完成。

一手間かけたズボラ飯。「レモンライス」

レモンライス
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最後は「残るは食欲」から「レモンライス」をご紹介します。「ズボラ飯」と言うには少々手間がかかりますが、TVでも紹介され、非常に人気が高いメニューなのでご紹介します。阿川さんが小さい頃に食べた想い出の味だそうで、冷たいご飯に熱々のソースをかけるのがオススメの食べ方とか。

●材料
玉ねぎ(1個)/マッシュルーム(3個)/鶏もも肉皮付き(200g)/レモン(1個)ニンニク(1片)/白ワイン(大さじ3)/ローリエ(1枚)/バター(15g)/小麦粉(大さじ2)牛乳(250cc)/塩・コショウ(適量)

●作り方
1.ニンニクをみじん切り、鶏もも肉は一口大に、玉ねぎ、マッシュルームは薄切りにする。
2.フライパンにバターを溶かし、ニンニクを加え、香りがついたら鶏もも肉を加えます。
3.玉ねぎとマッシュルーム、ローリエを加えます。
4.白ワイン、塩、コショウを加え、味を調えます。
5.小麦粉を加え、焦げ付かないよう炒め、牛乳を入れ、中火でとろ味がつくまで煮込みます。
6.レモン汁を加え全体になじませ、白飯にかけて出来上がり。  

阿川エッセイには、他にも美味しそうなメニューがあふれています。

魔女のスープ2
出典:https://kinarino.jp/
「魔女のスープ」目次より

阿川さんの「残るは食欲」シリーズにはまだまだ美味しいメニューがあふれています。「魔女のスープ」「娘の味」の3冊に加えて、先にご紹介した「ああ言えばこう食う」も併せて読んでみましょう。軽快な語り口でサクサク読めて、「あれも食べたい、これも食べたい」となる事間違いなし。巷にあふれるレシピ本にはない一品を、是非味わってみてください。