父 リリー・フランキー、息子 亀梨和也ってどんな家族…映画『美しい星』製作およびキャスト発表

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三島由紀夫が1962年に発表した、ミシマ文学のなかでは異色の【SF】小説「美しい星」が映画化されることが決定しました!
核戦争勃発の恐怖に脅える冷戦下の国際情勢を背景に、「自分たちは地球人ではない。宇宙人だ」と突然目覚めたとある家族が、「我々の手で人類を救わねば!」と使命に燃えて奮闘するさまを風刺たっぷりに描いた寓話小説です。
世界に終末の匂いが色濃く漂う度に版を重ねるこの小説は2011年の東日本大震災以降も部数を伸ばし、現在54刷45万部のロングセラーとなっています。

本作の監督は、『桐島、部活やめるってよ』、『紙の月』の吉田大八監督がメガホンをとります。
映画化にあたって監督は、50余年以上前に書かれたこの小説を、現代を舞台に極めて大胆に脚色します。

主人公・重一郎にはリリー・フランキー。
ヘラヘラといい加減に生きている「当たらない」ので有名なテレビのお天気キャスターを演じます。
突如情熱と使命感に燃える火星人に覚醒します。
長男・一雄には亀梨和也。暗い野心をたぎらせるフリーターから、知性を司る水星人に覚醒します。
長女・暁子には橋本愛。自分の美しさが最大のコンプレックスという女子大生から、美を象徴する金星人に覚醒します。
母・伊余子には中嶋朋子。
退屈と倦怠をもてあまして怪しい「水」ビジネスにはまり込んでいくイマドキの主婦を演じます。
なぜか彼女だけ覚醒せず、地球人のままです。

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亀梨和也 コメント / 大杉一雄 (長男・水星人)役
脚本を読んで、今の時代の問題意識が描かれており、僕自身もまさに実感しているものでした。
役柄に関しては、年齢を重ねていく中で生まれていく責任感や何かを背負わないといけないという一雄の葛藤や焦りなどに共感しました。
きっと僕だけではなく同世代の共通点なのかもしれません。
無限の可能性を感じていた10代から年を重ねていく中で、自分の限界を広げてくれるものは自分の中だけではなく、仕事など巡りあわせによってどこにでもあるものだと感じています。
今回は一雄という役に巡り合い、役を通して自分の可能性を広げていくことができたらと思います。

そんな等身大(同世代)の役を演じることになりましたが同時に水星人でもありますので、しっかりとした水星人になれるように、もっともっと水星について勉強してみたいと思います(笑)!!

過去の吉田監督の作品を拝見して、人と人との距離感の描き方がとても印象的だと思っていました。
その独特な人間の描き方は、コメディではなく監督のもたれている独自のユーモアな世界観なんだと思います。

30歳になったこのタイミングで、このテーマで、しかも吉田監督とのお仕事というのは、自分はとてもついていると感じます。参加させてもらえることがとても楽しみです。
本映画の撮影は2016年3月中旬から4中旬にかけて都内近郊中心に行われ、2017年5月の公開を予定されています。

『美しい星』作品詳細

太陽系3番目の惑星・地球。その「美しい星」を、自らの手で救えると信じ込んだ勘違い家族。
その愛すべき、大奮闘の物語。
大杉重一郎、53歳。予報が「当たらない」ことで有名なテレビ気象予報士。
世の中いろいろあるけれど、暮らし向きは悪くないし、家族(妻・息子・娘)にそれほど大きな問題もなく、

若くて可愛い愛人もいて、彼の人生、悪くない。
そんなある日、重一郎はあるものと遭遇する…。
それは――空飛ぶ円盤(UFO)!
「自分は火星人。世界を救うためにこのホシに遣わされたのだ」
覚醒は止まらない。息子の一雄や娘の暁子にも異変が生じる。
一雄が水星人、暁子が金星人として目覚めたのだ。
それぞれの母星から使命を受け取った家族は、それぞれのやり方で「世界を救うんだ」と奮闘しはじめるが…

…その姿、「頭オカシイんじゃないの?」としか思われない……。
一方、ひとりだけ地球人のまま覚醒しない妻・伊余子はヒマを持て余し、怪しい「美しい水」ビジネスに手を染める。
家族に生じる不協和音。こんな「にわか宇宙人家族」に世界など救えるのだろうか……

『美しい星』
© 2017「美しい星」製作委員会