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【名作プレイバック】人造人間と少女の切なくも純真な恋物語『シザーハンズ』【ネタバレあり】

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ファンタジー映画、といってもPG12指定。12歳未満の鑑賞には保護者の注意が必要という作品です。大人のための美しく純粋な恋愛映画なのです。
公開から20年以上たった今でも名作のひとつとして挙げられる『シザーハンズ』を、もう一度振り返ってみましょう。

ティム・バートン×ジョニー・デップの名タッグはここから始まった!

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原題は『Edward Scissorhands』。エドワード・シザーハンズという、人造人間の名前です。ティム・バートン監督が手がけたファンタジー映画であり、彼の代表作でもあります。また、主演したジョニー・デップの名はこの作品で世界中に知れ渡りました。数々の名作を生み出してきたティム・バートン×ジョニー・デップの名コンビはここから始まったのですね。

昔、お城にハサミの手の人が住んでいたの…老婆は話し始めます

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おとぎ話のような、おばあちゃんと幼い少女のシーンから始まります。外は雪の夜、少女はもう寝る時間。雪はどこから降るの?聞かせて、とせがむ少女に向かっておばあちゃんは話し始めます。
「昔、丘の上のお城に住んでいた発明家は人間まで作っていたんだ。でもその発明が未完成のまま死んでしまったの。手がハサミのまま取り残された人間の名前は、“エドワード”―ー」

温厚で優しい青年・エドワード。しかし彼の外見には特徴が…

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その昔、色とりどりの可愛らしい家が立ち並ぶ町で、化粧品の販売員をするペグ(ダイアン・ウィースト)は、丘の上の城を訪問します。
そこで出会ったのが、手がハサミの青年エドワード(ジョニー・デップ)。たった1人で城に住む彼をあわれに思ったペグは、エドワードを自分の家に連れて帰ります。初めて見る家の様子や電話のベル、鏡に驚き興味津々のエドワード。ハサミの手では触るものすべてが切れてしまい食事にも一苦労ですが、おとなしく優しい彼にペグやその家族も好意を寄せるのでした。

少女・キムとの運命の出会い

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そのハサミで植え木の伐採に素晴らしい才能を発揮し、一気に町の人気者となったエドワード。ペグ一家のガーデンパーティには、たくさんの人が訪れました。その頃、留守にしていたペグの娘・キム(ウィノナ・ライダー)が帰宅します。最初は戸惑っていたキムも、誠実なエドワードに心を開いていきます。そしてエドワードはキムに恋をするのでした。

パステルカラーの家々や車、カラフルな洋服に身を包んだ住人達。それだけでファンタジックな雰囲気たっぷりです。さらに、エドワードの思い出として登場する生みの親の発明家と大きな歯車や機械が並ぶ発明品は、ワクワク度をアップしてくれます。

幸せは突然終わりを迎え、追われる身となったエドワード

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ある日、キムがボーイフレンドのジム(アンソニー・マイケル・ホール)と仲良くしているところを見たエドワードは、ショックを受けてしまいます。ジムはすっかり有名になったエドワードのことを気に入りません。
空き巣を企んだジムは鍵を開ける役として彼を誘い犯行に及びますが、エドワードだけ逃げ遅れて捕まってしまいます。それに怒ったキムはジムに怒りをぶつけます。
クリスマスの夜。キムの元にジムが怒鳴り込んできてエドワードは自分の意志に反してキムを傷つけてしまいます。それを責めるエドワードをキムは追い出しますが、エドワードはとうとう家を飛び出してしまいます。

エドワードは氷で彫刻を作り、その氷のかけらが雪となって舞います。美しいシーンです。しかしその直後に怒る悲劇。手のひらを返したようにエドワードのことをバケモノ呼ばわりする住人達。事態はどんどん悪化していきます。

とうとう町にいれなくなり、キムと別れの時がやってきます

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家に戻り、キムを抱きしめようとするエドワード。しかし、ハサミの手ではそれはできません。それを察したキムは、エドワードの手を自分の背中に回し胸に寄り添います。
その時、ジムが車で暴走しキムの弟ケヴィンを轢きそうになったところを助けたエドワード。その拍子にケヴィンを傷つけ、町の住民たちに騒がれてエドワードは警察に追われる身となります。警官の好意により見逃してもらいますが、エドワードを非難する住民たちはパニック状態になります。城に戻ったエドワードを追ってきたキムでしたが、ジムもまたそこに辿りつき争いになります。そしてエドワードは、キムにまで暴力を働いたジムをとうとう刺し殺してしまうのでした。

雪が結ぶ2人の絆は永遠

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キムにただ一言「さよなら」というエドワード。そして2人はキスをします。キムは追ってきた住民たちに「エドワードはジムと殺し合って2人とも死んだ」と嘘をつき、事件を終わらせます。

冒頭と同じ、おばあちゃんと少女のシーンに戻ります。
「それっきり2人は会うことはなかった。」…お話はこれで終わりです。少女は「どうして知ってるの?」と聞きます。
おばあちゃんは言います。「自分のことだもの。」

以来、毎年クリスマスの時期になるとこの町には雪が降るようになりました。城では、植木を動物の形に刈り込み、氷を天使の形に削るエドワードの姿がありました。彼には、今でも雪の中で踊るキムの姿がきっと見えているのです。

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作られた人間であり表情もほとんどないエドワードですが、愛するものに触れることができない切なさや苦しさが痛いほど伝わってきます。美しさの中に計り知れない哀しみがある、ファンタジーでありラブストーリー。ティム・バートンの幻想的な映像はもちろん、心が洗われるような感動も味わえます。未見の人は、これを機に是非ご覧ください。

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