出典:http://zassikousekisei.blog.jp/
コラボ、タッグ、共作…と言われる、人と人が組んで生まれる作品。話題性もあり、思わぬ化学反応で、かつてないほど素晴らしいモノを世に送り出すこともありますね。映画界でもまた然り。今回は、スターと映画監督とのタッグでヒットした作品を紹介しましょう。
名タッグはここから始まった!デップの演技が光る切ないラブファンタジー『シザーハンズ』
丘の上の大きな屋敷。人の近寄らないその屋敷を訪れた化粧品販売員のペグは、手がハサミの人造人間エドワードに出会います。ペグはひとりぼっちの彼を不憫に思い家へ連れ帰り、エドワードもまたその優しさに触れ、家族や近所の人々と打ち解けていきます。ペグの娘キムとの距離も少しずつ縮まるかと思った頃、ある事件から周りはまるで手のひらを返したように、彼を危険人物扱いし始めます。そしてペグとも、別れの時がやってくるのでした。
ジョニー・デップとティム・バートン監督の1990年公開の作品。当時無名に近かったデップを主演に迎え、大ヒットしました。
1999年には『スリーピー・ホロウ』、2005年には『チャーリーとチョコレート工場』と、彼らの生み出すファンタジックな映画の数々は多くのファンの心をつかんでいます。
幻想的な恐怖と美に魅せられる『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
出典:https://arneadolfsen.wordpress.com/
ロンドン・フリート街の理容師スウィーニー・トッドは、かつてタービン判事のせいで無実にもかかわらず投獄され、彼の家族は悲運を辿りました。パイ屋を営むミセス・ラベットと共に復讐を誓ったトッドは、その障害となる人々を手にかけながらじわじわと判事に近づいていきます。殺してしまったいくつもの遺体の始末に困った彼らは、理容店の階下にあるパイ屋でその処理をし…。
デップとバートン監督作品の中でも異色な2008年公開のホラーミュージカルです。全編モノクロに、キーカラーの赤だけが鮮烈な印象。デップをはじめ、アラン・リックマン、ヘレナ・ボナム=カーターなど出演者の歌声に魅了されます。
デップ×バートンの最新作!『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
デップとバートン監督最新作は、この夏公開中の『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』。2010年の『アリス・イン・ワンダーランド 』続編としてまたまたカラフルで奇妙な世界に連れて行ってくれます。
ラッセル・クロウ×リドリー・スコット!壮大な歴史スペクタクル『グラディエーター』
出典:http://kingofwallpapers.com/
西暦180年のローマ帝国。勇者として知られる将軍マキシマスは、ゲルマニアの時期皇帝を打診されます。それを気にいらない現皇帝の息子コモドゥスは、父を殺し自らがその地位につきます。そしてマキシマスに処刑を言い渡すのでした。どうにかそれを逃れたマキシマスでしたが、家族を殺され奴隷としての日々を過ごながらも、剣闘士としての名をあげていきます。そして、家族の仇であるコモドゥスとのコロシアムでの闘いが始まるのでした。
『エイリアン』『ハンニバル』でも有名なリドリー・スコット監督が手がけた2000年公開のスペクタクル活劇。今作品でアカデミー作品賞と、主演のラッセル・クロウは主演男優賞を受賞しました。
その後、ラッセル・クロウ×リドリー・スコットのコンビは、オスカー獲得の名コンビと言われ、数多くの名作を生み出しています。
実在したギャングをもとに映画化したクライムサスペンス『アメリカン・ギャングスター』
ギャングたちが横行している1970年代、ニューヨーク。ボスの運転手として働いていたフランク・ルーカスは、ボスが亡き後に麻薬ビジネスを成功させました。一方、麻薬捜査官のリッチー・ロバーツの捜査線上に浮上してきたフランクの名。警察官の汚職やギャングとの癒着も問題となっている中、あらゆる手を付くしてリッチーはフランクを追い始めます。
『プロヴァンスの贈りもの』『ロビン・フッド』と、スコット監督と組んだラッセル・クロウが2007年に刑事を演じたギャング映画の名作が『アメリカン・ギャングスター』です。デンゼル・ワシントンが主演を務めました。
レオナルド・ディカプリオ×マーティン・スコセッシ!スパイを暴く…終始漂う緊張感『ディパーテッド』
出典:https://zuts.wordpress.com/
マフィアのボスであるコステロは、コリンというひとりの青年を警官として育ててスパイとして警察に潜入させていました。一方、警察は新人警官のビリーをスパイとしてマフィアの組織内に送り込みます。共に内通者としての任務を負う彼らは、それぞれの組織にいるスパイの正体を暴こうとしますが…。
『ギャング・オブ・ニューヨーク』『アビエイター』と、ディカプリオを主演にメガホンをとったマーティン・スコセッシ監督。彼との3度目のタッグとなる2006年の本作ではディカプリオとマット・デイモンW主演でアカデミー賞作品賞、監督賞などを受賞しました。香港映画の『インファナル・アフェア』リメイク作品です。
金と女と薬に溺れた億万長者の自伝映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
話術に長けたジョーダン・ベルフォート。22歳からウォール街の銀行で勤め始めます。彼の話は人の心をつかみどんどん業績を伸ばしていきます。そしてベルフォートは26歳で証券会社を設立し、みるみるうちに億万長者に。別名”ウォール街のウルフ”とも呼ばれて常識では考えられないほどの豪遊ぶりを見せるのですが…。
実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの半生を映画化した2013年公開の作品。今作品はにおいてスコセッシはディカプリオからオファーを受け、メガホンを取ることを決意したんだそう。2人の信頼関係が伺えるエピソードですね。
エディ・レッドメイン×トム・フーパー!家族を、恋人を、国を愛する者たちの心の歌声に感涙『レ・ミゼラブル』
仮釈放中のジャン・バルジャンは盗みを働いたものの、司教から受けた慈悲に感動しまっとうに生きることを誓います。そして8年後には工場主兼市長として民衆に慕われる存在となっていました。
かつて工場に勤めており不幸なまま死んでいったファンテーヌの娘・コゼットを、バルジャンは育てることにします。彼を追う警官・ジャベールから逃れながら親子として生き、美しく成長したコゼットはパリの街でマリウスという学生と運命的な出会いをします。しかし、フランスでは革命の火ぶたが切られようとしていたのです。
自身監督作3作目である『英国王のスピーチ』でオスカーを手にしたトム・フーパーが、再び映画界に衝撃を与えたミュージカル大作です。
主演のヒュー・ジャックマンをはじめ、アン・ハサウェイ、ラッセル・クロウなど大スターたちと共にエディ・レッドメイン、アマンダ・セイフライドなど注目の若手が出演。レッドメインはヒロインであるコゼットと恋に落ちる青年・マリウスを演じました。彼らが繰り広げる波乱万丈の人生と素晴らしい歌声に涙した人も多いのでは?
夫のすべてを受け入れた妻。究極のラブストーリー『リリーのすべて』
妻のゲルダは画家でもあり、彼女から女性モデルの代役としてドレスをまとうよう言われたアイナー。瞬間、自分の中に眠っていた女性の部分に気づきます。それをきっかけに女性としての生活を始めたアイナー。初めは困惑したゲルダも次第に理解し、リリーと名のりながらも心と体が一致しないことに深く悩む夫を支えていくのでした。
リリー役はレッドメイン以外考えられない、とフーパー監督は『レ・ミゼラブル』の撮影中に彼に本作の台本を渡しました。レッドメインの繊細な心の動きを表現する演技力は、リリーの心の葛藤や女性らしさを見事に現しています。
まだまだ紹介できないほどのスター×監督の素晴らしい映画はたくさんあります。そして、これからは新たなタッグが組まれて名作が誕生するかもしれません。
この監督にこの俳優あり!という映画を見比べてみるのも楽しいですね。きっと自分にピッタリな作品と巡り合えるでしょう。
『スウィーニー・トッド フリート外の悪魔の理髪師』
©2007 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC. All Rights Reserved.
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
© 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
『アメリカン・ギャングスター』
© 2007 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
『ディパーテッド』
©2006 Warner Bros. Entertainent Inc.All Rights Reserved.
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
©2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
『レ・ミゼラブル』
©2012 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
『リリーのすべて』
R15+
©2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
【関連記事】
◆どこまで知ってる?ジョニー・デップ出演の隠れた名作
◆ 祝・オスカー受賞!レオ様ことレオナルド・ディカプリオの俳優人生