全員が“覚悟”を持って挑んだ作品――。撮影時の苦悩や想いを赤裸々に語る!映画『友罪』完成披露試写会!

イベントレポート

4月24日(火)東京・日比谷にて、映画『友罪』の完成披露試写会が行われ、生田斗真さん、瑛太さん、夏帆さん、山本美月さん、富田靖子さん、佐藤浩市さん、瀬々敬久監督が登壇しました!

盛大な拍手の中、まず登場したのは本作で主演を務めた生田さんと瑛太さん。二人は客席通路を横切り颯爽と登場すると、黄色い歓声を浴びながらファンに笑顔を向け、ゆっくりと舞台上へ。続いて佐藤さんをはじめとするキャスト陣と監督らも登壇し、舞台上には日本映画界を代表する豪華俳優陣が集結。会場は一気に厳粛な空気に包まれました。

とにかく“覚悟”を持って挑んだ――
それぞれが語る作品への想いとは

「この映画、はっきり言って問題作です。賛否両論巻き起こると思っています。ですが、瀬々監督の指揮の元、全てのキャスト全てのスタッフが尋常じゃない覚悟をもって作り上げた作品ですので、この映画をしっかりと受け止めてほしいなと思います。」と、生田さんの力強い挨拶とともにイベントはスタート。一方、瑛太さんは、「撮影時、結構雨が降っていたんですが、これは多分、生田斗真が“雨男”なんだなと思って。今日も雨が降ってきましたしね(笑)」と、冗談を飛ばしながらも、「本当に素晴らしい映画ができあがったので、皆さん楽しんでいってください!」と挨拶しました。

その衝撃的かつ重厚なテーマに触れた生田さん。脚本を読んだ際の想いを「これは絶対にやらなくてはならない題材だなと感じました。とはいえ製作中も、スタッフの皆さんと「この映画を本当に作って良かったんだろうか」と考えながら、撮影に臨んでいました。ですが、やはり同じ時代に生きる者として、エンターテインメントとして僕らが表現することは必要じゃないかとも思い、覚悟をもってこの映画に挑むことにしました。」と語り、加えて「薬丸岳さんによる原作小説と同様に、脚本も真に迫るものがあると思うので、自分が持つ最大限の力で表現できればと思いました」と、コメントしました。

生田さん演じる元週刊誌ジャーナリストの益田純一と次第に心を通わせていく、元少年A・鈴木秀人役を演じた瑛太さん。生田さんに続き、「衣装合わせの際に、瀬々監督から「僕が俳優だったらこの役は受けない」と言われましたね(笑)やはり演じる上での覚悟は必要でした。全面的に殺人を犯した人間に対して否定的なことを感じますが、観てくれる方に対して、役を通してどんな光を与えられるのかということを想像しながら演じていました。」と、難しい役作りへ想いを巡らせた撮影当時を振り返りました。

そんな元少年A・鈴木を取り巻く周囲の人間が、それぞれ抱える罪や後悔と向き合っていく姿を描いた人間ドラマである本作。元AV女優として暗い過去を持ちながらも、鈴木に次第に惹かれていく藤沢美代子に体当たりの演技で挑んだ夏帆さんは「瀬々監督の過去作は拝見していて、瀬々組に参加したいと思っていました。お話しいただいた時は率直に嬉しかったです。ただ、脚本を読んでいくと皆さんと同じく、なかなか覚悟が必要だなと感じました。この役を好きになれるのかなと思って正直すごく悩みましたが、この難しい題材を瀬々監督がどういう風に作っていくんだろうと、私自身現場で観たかったので、覚悟を決めました。」と、オファーを受けた時の率直な気持ちを告白。

山本さんは、益田の元恋人でありながら、自身も雑誌記者である杉本清美を演じ、「監督から「唯一君の演じる役は普通の役だから、普通を演じてくれ」と仰っていただいて、“普通”ってなんだろうとすごく考えさせられました。」と現場での様子を語りました。

一方、医療少年院でかつての鈴木を担当していた白石弥生に扮した富田さんは、鈴木を救おうとする一方で、自らの家族を壊してしまう複雑な役どころのなか、「脚本を読んだ時にやらなきゃと思い、そして完成した作品を観た時に、作品に息遣いや血の流れをすごく感じたので、参加できて本当に良かったです。」とコメント。

また、本作で4作品目の瀬々監督作品出演となる佐藤さんは、本作では家族を離散し息子の罪を償い続けるタクシードライバーの山内修司を熱演。完成した作品については「瀬々監督らしいな」と一言で評価しながらも、「昨今、勝った負けたとか、白か黒かとか、二面的な物事の捉え方が多い気がしていますが、やはり物事には色んな側面があり、多面的である。私も考えていたことですので、瀬々監督が常にこうした題材に取り組んでいかれるというのは、非常に気持ちがよく分かります。」と、長年苦楽をともにする戦友ならではの言葉で称賛を贈りました。

生田×瑛太の深い信頼関係が明らかに!
さらに監督の意外な一面も…!

各キャストが各々の視点で本作への強い想いを語る中、メガホンを取った瀬々監督は、「素晴らしい俳優陣の方々が、本作では今まで見せたこともない表情をしているので注目してほしい」と力説。対する役者陣からも、瀬々監督への強い信頼が見て取れ、生田さんが「良いシーンが撮れた時は、録音部の方に「静かにしてください」と言われるくらい、現場のモニターの前で号泣するんです(笑)。すごく純粋に役者にぶつかってきていただき、愛情を向けてくれる方なので、瀬々監督と一緒に仕事をした人は皆、瀬々監督を好きになるんです。」と、監督の意外な一面を暴露。佐藤さんも「確かに、現場で泣いているよね。」と同調すると、監督は照れ笑いを浮かべ、キャストと監督の関係性に思わずほっこりしてしまうような場面も。

トークは続き、話は再び主演の生田さんと瑛太さんの話題に。二人は過去にも何度か共演経験があり、生田さんは「もはや多くを語らなくても、どこか太い部分で繋がっているような関係を築けていると思います。心地良い現場でした。」、瑛太さんは「もう共演も3度目なので、生田斗真という俳優が現場でどういった覚悟で来るのかわかっていたので、僕は鈴木というキャラクターを一貫して集中して演じていれば、あとは化学反応が自然と起きてくると感じていました。斗真に身を委ねていましたね。」と、互いを絶賛!まるで劇中の益田と鈴木のような、深い信頼を感じさせる二人に、改めて佐藤さんも「それぞれがどのように演じるのかというのは、非常に興味がありました。映画を観ていただければ、二人の覚悟を感じていただけると思います。」と、生田さん、瑛太さんの演技を称賛しました。

最後に、これから映画を観る人に向け、本作の見どころについてコメント。生田さんは「何度も言いますが、とてつもない覚悟を持って挑んだ作品です。エンターテインメントを生業としている者としての役割や使命といったものを感じながら撮影をしました。この想いが皆さんに少しでも届いてくれたらなと思います。」、瑛太さんは「周りの方から色んな観点の感想をいただいていますが、「言葉にならない」という言葉を最も多くいただきます。それでも、観ていただけた際には周りの方に伝えていただきたいです!」、瀬々監督は「最後には雲の隙間から覗く光のような希望を託して、皆さんに届けたいと思い、作りました。わずかでも良いので、そうした想いも感じてもらえると嬉しいです」と、それぞれ落ち着いた様子で、しかし力強い口調で想いを述べると、再び会場は盛大な拍手に包まれました。

出演者と監督が覚悟を持って挑んだ衝撃の問題作、映画『友罪』は5月25日(金)公開!

『友罪』ストーリー

あなたは“その過去”を知っても、友達でいられますか・・・?
ジャーナリストの夢に破れて町工場で働き始める益田(生田斗真)と、同じタイミングで工場勤務につく鈴木(瑛太)。鈴木は周囲との交流を避け、過去を語りたがらない影のある人物だが、同い年の二人は次第に打ち解け心を通わせていく。だが、あるきっかけと行動で、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人ではないかと疑い始める――。

『友罪』公式サイト
生田斗真 瑛 太 夏 帆 山本美月 富田靖子 佐藤浩市
監督・脚本:瀬々敬久(『64-ロクヨンー前編/後編』)
原作:「友罪」薬丸岳(集英社文庫刊)
配給・宣伝:ギャガ
2018年5月25日(金) 全国ロードショー!
(c)薬丸 岳/集英社 (c)2018映画「友罪」製作委員会

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