野村「柳の女優魂をすごく感じた」映画『純平、考え直せ』野村周平×柳ゆり菜インタビュー

インタビュー

――撮影中、印象的だった出来事は何かありますか?

:バスのシーンを撮影しているときに、セットチェンジをしているのにも気付かないくらい、バスの中で野村くんと二人で爆睡してしまったことがありました!(笑)

野村:確か、僕はそのとき寝てはいけなかったんです(笑)

:バスの中は私と野村くんの二人しかいなかったのですが、私たちが寝ていると気づいたスタッフさんが寝顔を撮りに来ていたらしいです(笑)

――今回の撮影で苦労したシーンは?

:物語の中でも重要になるホテルのスイートルームでのシーンは、24時間以上ずっと撮り続けていて、体力的にもきつかったうえに、感情の変化が激しいシーンでもあったので精神的にも辛かったです。でも、そのぶん終わったあとの充実感はものすごくありました。

――本作のキャスト陣は個性的な方ばかりですが、共演者とのエピソードは何かありますか?

野村:(戸塚)純貴くんとのケンカのシーンで、純貴くんを電柱にぶつけたら、勢い余って頭までぶつけてしまったんです… ごめんと思いつつも、そのまま演技を続けていましたが、カットがかかった瞬間に「いてぇよぉ~」(戸塚さんのモノマネをしながら)って何度も言われました(笑)

:似てる~!(笑)

野村:天音は役の影響もあったのか、普段はもっとテンションが高いのに、今回の現場ではおとなしかったですね。岳はいつもと少し違う役どころだったのですごく頑張っているなと感じました。

:天音くんが演じた祐は本当に嫌な役柄で、その存在感も強烈だったので、正直私は撮影期間中、天音くんとは話しにくかったです。でも、そのあと別の作品で何回か共演して、今はもう仲良しです!(笑)

――あのときの自分に「考え直せ」と言ってあげたい出来事は?

野村:時々、役者になっていなかったらどんな人生だったかなと思うときがあるので、芸能界に入るのを考え直せ、とか?(笑)

――ちなみに役者になっていなかったら何をしていたと思いますか?

野村:働かないでフラフラしてたかもしれませんね(笑)

――柳さんはいかがですか?

:小学3年生になるまでは性格も勉強も問題なかったのですが、その頃からいろいろとこじらせ始めてしまったので、当時の自分に考え直せと言ってあげたいです(笑)でもその頃があったから今の自分がいるとも思っています!

――もしまた二人で共演するとしたら、どんな作品に挑戦したいですか?

:二人とも体を動かすのが好きなので、アクション系とかかな?あとは野村くんの得意なスケボーと、私の得意なダンスを入れたりするのもおもしろそう!

野村:いいね!僕は“この二人といえばこれが鉄板!”と言ってもらえるように、毎回二人で同じことに挑戦してみたいです。その二人での挑戦が話題になって、お客さんが集まってくれるようになったら嬉しいですね。

――最後に映画をご覧になるCinemaGene読者へメッセージをお願いします!

野村:タイトルの通り“考え直す”ことができる映画になっています。この作品を観て、自分の人生について少し見つめ直すきっかけになっていただけたら嬉しいです。

:SNSでいろいろな意見を言える環境がある一方で、そこでしか本音を言えないという現代の問題が描かれていて、私が演じた加奈やネットの住人たちに共感できる人も多いと思います。この映画を観て、何か熱いものを感じたり、明日から変われるような気がすると思っていただけたら嬉しいです。

柳さんが等身大で表現したという加奈と、野村さんが役者として歩んできた約10年の思いをぶつけたという純平の姿はまさに衝撃的。お二人の渾身の演技に、きっと誰もがド肝を抜かれること間違いなし!映画『純平、考え直せ』は9月22日(土)より公開です。

野村周平:スタイリスト 猪塚慶太/ヘアメイク NORI
柳ゆり菜:スタイリスト 福田春美/ヘアメイク 菅野綾香(ENISHI)

『純平、考え直せ』ストーリー

新宿・歌舞伎町のチンピラ、坂本純平(野村周平)21歳。いつか〝一人前の男〟になることを夢見ながら、組の雑用に追われる日々だ。そんな純平、ある日、対立する組の幹部の命を獲ってこいと命じられる。「これで一人前の男になれる」と気負い立つ純平は、偶然出会ったOLの加奈(柳ゆり菜)と一夜を共にし、つい〝鉄砲玉〟になることを洩らしてしまう。手元には拳銃一丁と数十万円の支度金。退屈を持て余していた加奈は、時代錯誤な純平の情熱に呆れながらも不思議な胸の高鳴りを覚え、決行までの三日間、純平と行動を共にすることに。新宿を見降ろすホテルに泊まり、大好物の焼肉をたらふく食べ、思い切り笑い、そして孤独と不安を慰め合ううちに、ふたりは惹かれ合っていく…。「鉄砲玉なんかやめて、一緒に逃げようか」と言う加奈に、「男が一度決めたことだから」と純平は聞く耳を持たない。そこで加奈はSNSに相談。すると、忠告や冷やかし、無責任な声援がネット上に飛び交い出した!加奈の想いと、ネット住人たちとの交流が、純平の決意を揺るがし始めるが、決行の日は迫り――さぁ、どうする、純平!

『純平、考え直せ』公式サイト
野村周平、柳ゆり菜/毎熊克哉、岡山天音、佐野 岳/
戸塚純貴、佐藤祐基、藤原季節、日向寺雅人/森田涼花、木下愛華、やしろ優/下條アトム、二階堂智、片岡礼子
原作:奥田英朗『純平、考え直せ』(光文社文庫刊)
主題歌:the pillows「眩しい闇のメロディー」(DELICIOUS LABAL)
監督:森岡利行
脚本:角田ルミ、木村暉、吉川菜美
プロデューサー:梅川治男
製作:キングレコード アークエンタテインメント
製作プロダクション:ステューディオスリー
配給:アークエンタテインメント
Ⓒ2018「純平、考え直せ」フィルムパートナーズ