CinemaGene(シネマジーン)

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都会から逃げてきた少女と居場所のない少年。山の奥へと進む2人の静かな映画


たまには、新進気鋭の映画監督の作品はいかが?居場所のない2人の若者。山の奥へといざなわれていく2人を描いた、静かな映画です。

新進気鋭の監督・鶴岡慧子が挑む人間ドラマ『過ぐる日のやまねこ』

025舞台は長野県の小さな田舎町。仕事を失い目標を見失った21歳の枝波時子(木下美咲)は、ふと思い立って幼い頃に絵描きの父と暮らしていたこの町を訪れます。かつて住んでいた森の中の古い山小屋を訪れると、村で生まれ育った高校2年生の加野陽平(泉澤祐希)がアトリエ代わりに利用しており、それがきっかけとなって2人は親交を持つようになります。

時子と陽平、喪失感を抱えた2人の物語

026時子は8歳の頃、この村の山で父を亡くしています。そして陽平も、兄のように慕っていた父の店の従業員和茂(植木祥平)を、山で亡くしています。
そういった共通点から心が通い合う部分があったのか、2人はともに行動する時間が増えていきます。

小さい村だからこその閉塞感

027どこからともなく現れた時子の存在は、小さな村では異端に感じられるからこそ、あっという間に怪しい女として噂になってしまいます。その時子と一緒にいる陽平の姿を見た幼馴染アキホ(中川真桜)は、陽平の父で材木店を営んでいる正一(田中隆三)に、時子と陽平のことを伝えます。
アキホから伝え聞いた話から正一は、昔、消防団員として時子父子の捜索に向かったことを思い出します。

物語を象徴するのは「やまねこ」

028その後、正一はある決心をし、それを行動に移してしまいます。
息子の悲痛な叫びと制止を耳にしても譲らなかった正一の行動の真意とは――。

第34回PFF「PFFアワード2012」で、「くじらのまち」がグランプリとジェムストーン賞を受賞した鶴岡慧子監督作品『過ぐる日のやまねこ』。
新進気鋭監督の世界をこの機会に味わってみてはいかがでしょうか。

『過ぐる日のやまねこ』
(C)「過ぐる日のやまねこ」製作委員会

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