「寿々男のように、みんなのことが大好きだった」 映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』北山宏光インタビュー

インタビュー

――では、猫のトラさんはどのように演じられましたか?

最初は人間が猫を演じたらどうなるか想像がつかなかったのですが、筧監督の作品をいくつか観て“なるほど”とイメージが湧きました。台本を読みながら、自分がトラさんになったらやってみたいと思うことを演技に落とし込んでいき、僕なりにトラさんを作っていきました。

――具体的に言うと…?

セリフはできるだけ変えずに、リアクションや動きで遊んでいました。監督が笑ってくれるのが嬉しくて、僕も楽しみながらトラさんを演じていました。

――完成した作品をご覧になってみていかがでしたか?

ストーリー自体が大好きなので、自分が出ていながらも、ちょっと感動しちゃいました(笑)さらに自分たちの曲が主題歌になっているのも感慨深かったです。多くの人の力が集まり、チームとして作品を世に出すということを改めて実感しました。
あと大きなスクリーンに自分が映っているのが信じられなくて、すごく不思議な気分でした。これから映画が公開されたら、全国の劇場のスクリーンに自分が映るんですよね…!いつかは映画に出たいと思っていたので、この作品に出ることができて本当に嬉しいです。

――北山さん自身も実際に猫を飼っていたことがあるとお聞きしました。ずばり、猫のおもしろいところってどこだと思いますか?

猫じゃらしみたいなふさふさしたやつに興味があるところ!なんであれが出てくると猫パンチし出すんだろう?(笑)まあ、それがまたかわいいんですけどね!興味があるものが目の前に来ると、急に前のめりになるところがかわいいです。

――ちなみに飼っていたのは何歳のとき?

幼稚園のときか小学生になってすぐとかだったかな。トラさんは半分野良猫っぽい感じなのですが、うちの猫もそうでした。劇中でも描かれているように、猫同士でケンカをして、傷を作って帰ってきたこともありましたね。映画を観ていて、“猫社会ってこうだったのか…!”と思ったりもして、おもしろかったです。

――実優にとってトラさんとの出会いは、家族との愛を感じるきっかけになりますが、北山さん自身が家族からの愛を感じた出来事はありますか?

僕が大好きな生姜焼きを、実家に帰るタイミングで作ってくれることですね。僕が作ってほしいとリクエストしなくても、なんとなく察してくれるというか。自分のことを分かってくれているんだなと愛を感じます。うちの生姜焼きはみりんがほとんど入っていなくて、見た目はかなり茶色い感じなんですけど(笑)、それが昔からすごく大好きで、ときどき恋しくなります。

――最後に映画をご覧になるCinemaGene読者にメッセージをお願いします!

人間が猫になるという少し変わった世界観でありながら、しっかり感動できる映画です。僕自身、良い作品に出会うと、帰り道もその作品のことを考えるのですが、映画を観てくださったみなさんにとっても、そんなふうに心に残る作品になれば嬉しいです。

寿々男のような人懐っこさを感じさせながら、“真剣さ”と“ラフさ”を兼ね備えた回答が印象的だった北山さん。初映画にして初主演、さらに猫役に初挑戦と、北山さんの“初”がたくさん詰まった本作。“誰も見たことがない愛のカタチ”を描く、映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』は2月15日(金)公開です。

★インタビュー裏話はコチラ

『トラさん~僕が猫になったワケ~』公式サイト
北山宏光、多部未華子、平澤宏々路
飯豊まりえ 富山えり子 要 潤 バカリズム
原作:「トラさん」板羽 皆(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:筧 昌也 脚本:大野敏哉 音楽:渡邊 崇
主題歌:Kis-My-Ft2「君を大好きだ」(avex trax)
配給:ショウゲート
2019年 2月15日(金)全国ロードショー
©板羽皆/集英社・2019「トラさん」製作委員会