CinemaGene(シネマジーン)

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本棚に一冊置きたい。「くらし」についての文庫本

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忙しい日々に流され、ついつい忘れてしまう「暮らし」の中の大切なものを、様々な視点や、美しい言葉で気づかせてくれる本があります。数ある作品の中から、是非手元に置いて、ふとした時に読んでいただきたい5冊を厳選してご紹介します。

物の命を使い切る事こそ、本当の贅沢。「持たない暮らし」下重暁子(著)

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タイトルを見ると、今流行りの「断捨離」に関する本かと思ってしまいますが、そうではありません。高価であろうが、安物であろうが、その物を使い切らなければ全く価値がない。「物の命を使い切る事こそ、本当の贅沢」という著者の言葉は、誰もが心に刺さるのではないでしょうか?本当に必要な物とじっくりと付き合っていく、よく考えればシンプルな事ですが、なかなかできないものです。今や物が溢れ、欲しいものを容易に手に入れられる時代ですが、、この本を読み、一度立ち止まって自らの生活を見つめ直してみては?

「家族」のあり方にも一石を投じた下重暁子さん

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「持たない暮らし」の著者、下重暁子さんは今年、「家族という病」という著書を出版し、ベストセラーになりました。「家族が絆で結ばれているなんて幻想です」という彼女の一言は、非常識に思えるかもしれません。でも、よくよく読んでみると、家族とはこうあるべきという考え方が、お互いに甘えが生じ、過度な期待が軋轢(あつれき)につながっていくという考え方には説得力があります。家族同士がお互いを傷つけあうという事件があとを絶たない昨今、彼女の考え方にも耳を傾ける必要があるのではないでしょうか。この本がベストセラーになっている事が、それだけ家族関係に問題を感じている人が多いとも言えるでしょう。現在ご主人と同居しながらも「卒婚」というスタイルを取られている事からも、彼女のブレない姿勢が垣間見えます。

彼の詩は、人々に生きる力を与えてくれます。吉野弘エッセイ集「くらしとことば」

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「生きる事はとても大変だけれど、どこかで励まされる、そんな詩を書きたい」と常々言っておられた吉野弘さん。日々の平凡な暮らしの中で起こる身近な出来事を、彼独自の鋭い観察眼が様々な言葉で紡いでいきます。彼の詩は、毎日を忙しく過ごし、ともすれば生きることに必死な私達に、あくまで優しい言葉で、本当に大切なものは何なのかという事を気づかせてくれます。惜しまれつつ昨年お亡くなりになられた吉野さん。彼の遺した言葉の数々は永遠に人々を励まし続けることでしょう。

浜田省吾も敬愛する詩人、吉野弘

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ミュージシャンの浜田省吾が吉野氏を敬愛している事は、ファンの間では有名な話です。彼の代表曲「悲しみは雪のように」は、吉野氏の詩「雪の日に」をモチーフに作られた作品で、2007年のツアー最終日を吉野氏の故郷である酒田市で開催し、自身で「雪の日」を朗読した後、「悲しみは雪のように」を弾き語りで熱唱しました。また、1995年に発売したミニアルバム「CLUB SNOWBOUND」に「雪の日」の全文を掲載する承諾を得る為、浜田自身が吉野氏に手紙を書き、それに対して吉野氏本人が直筆で承諾の返信をしたという逸話も残っています。

日々の暮らしを、豊かにしてくれる一冊。「いつもの毎日。 衣食住と仕事」松浦弥太郎(著)

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「暮しの手帖」の元編集長を務めた松浦弥太郎が綴った、日々の暮らしを心地よく、豊かな気持ちで過ごすための様々なヒントが詰まった一冊。ちょっとした工夫や便利アイテムはもちろん、心の持ち方までを彼なりの視点で紹介していきます。家の中の事だけではなく、心地よく暮らすための「仕事」との向き合い方など、簡単なのになかなか気づく事ができないポイントは、読んでいて目からウロコが落ちる思いがします。「人から支配されない為には、自分から準備をする」「子供の為に何でもしてあげて、自分がいなければ何もできない人にしてしまうのは、愛情ではない」など、珠玉の名言の数々は、自らの生き方を見つめ直すきっかけになるでしょう。

松浦弥太郎の言葉が毎日ネットで配信される?

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出典:https://www.tumblr.com/

松浦弥太郎は、2015年「暮しの手帖」編集長を退職。女性に大人気のwebサイト「クックパッド」へ移籍し、大きな話題となりました。そして7月から「くらしのきほん」というサイトを立ち上げ、彼お得意の暮らしに役立つ様々な情報はもちろん、心に響く「魔法のことば」が毎日、朝、昼、夜の3回更新されるのが最大の魅力となっています。是非一度アクセスしてみてください!

■松浦弥太郎「くらしのきほん」webサイトアドレス
https://kurashi-no-kihon.com/

いつまでも”おしゃれ心”を忘れずに。「おしゃれな暮らし」西村玲子(著)

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中高年に大人気のイラストレーター・エッセイスト西村玲子氏。73歳になった現在でも、あらゆる媒体にコラムを持ち、精力的に活動されています。そんな彼女が、おしゃれに生きていく極意を語ります。年齢を重ねていく中で、ついついおしゃれ心が薄れていく事も多くなりますが、「おしゃれ心を持ち続ける事こそ、自分自身を輝かせ、豊かな気持ちで生きていく事ができる方法なのだ」と彼女は教えてくれます。中高年の方だけでなく、若い方も是非この本を読んで、良い年齢の重ね方をしてほしいものです。

美しい文章で日々の暮らしを綴った一冊。「雀の手帖」幸田文(著)

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幸田文が、昭和34年に西日本新聞で100日間連載した「雀の手帖」というコラムをまとめたものです。1月から5月の間、日々の暮らしの中で起こった出来事を、彼女ならではの鋭い観察眼で切り取り、生活感あふれる美しい文章で表現した素晴らしい作品です。この作品に限らず、彼女の文章を読んでいると、日本語の素晴らしさ、豊潤さを感じずにはいられません。50年以上も前に書かれた文章ですが、家族や生活の形が大きく変化し、日本語も乱れてしまっている今の時代だからこそ心に沁みる、是非読んでいただきたい一冊です。

幸田家は四代続く文筆一家

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出典:http://www.chunichi.co.jp/
幸田文の孫、青木奈緒さん

幸田文の父が「五重塔」で知られる明治時代の文豪幸田露伴である事は有名ですが、一人娘の青木玉も随筆家で、母の遺稿を編纂し数々の作品を刊行するとともに、1994年には自伝的随筆「小石川の家」により文壇デビューも果たしました。さらに彼女の娘である青木奈緒もエッセイストとして活躍中で、幸田家四代の文筆家として今後のさらなる活躍が期待されます。

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