湊かなえに東野圭吾。映画化されやすい人気作家の秘密

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新作の小説が出ればすぐに映画化が決定するほど人気のある、湊かなえに東野圭吾。
たくさんの作品が映画化されているのには秘密があるんです!
そんな湊かなえや東野圭吾作品に見受けられる、映画化されやすい人気作家の秘密に迫ります。

湊かなえ、東野圭吾。映画化されやすい作品の特徴って?


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湊かなえの作品は、一章ごとに登場人物の視点を変えて物語が展開していきます。登場人物の視点が変わる事で、時間が過去と現在を複雑に行き来したり、登場人物の証言の食い違いにより、物語がひっくり返り、あっと驚かされる展開はまるで迷宮に迷い込んだような気分になり、大きな人気を集めています。そして様々な登場人物の目線で描く事で、それぞれの人物像が分かり易く、映像化しやすい要因となっています。

人物像が分かり易く広げ易いという点は、東野圭吾作品にも共通している点です。
東野圭吾作品は、トリックの巧妙さや伏線の回収の面白さはもちろん、その登場人物達の感情の動きや事件の動機の悲しさなどで高い人気を誇っています。
物語のおもしろさと、それぞれの人物像がしっかりと描かれている事が映画化されやすい特徴となっているのではないでしょうか。

そんな湊かなえのおすすめ作品「贖罪」


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「罪」と「贖罪」の意味とは?

穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺人事件。犯人とされる男の顔をどうしても思い出せない四人の少女達。死んだ美少女の母親から投げつけられた激情の言葉が、彼女達の運命を大きく狂わせるーというストーリーです。
トラウマにより不幸を呼び寄せてしまう少女達のその後の人生は、「告白」とともに高い人気を集めています。黒沢清監督、小泉今日子主演でドラマ化もされており、「告白」以降どれを読もうか迷ってる方におすすめの作品です。

最新文庫化作品「望郷」


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2016年1月に文庫化されたばかりの「望郷」。映画化はまだ決まっていませんが、日本推理作家協会賞を受賞した今作は、心に刺さる連作短編集です。
島に生まれ育った人々の抱える故郷への愛と憎しみ…。屈折した心が生む六つの事件。推協賞短編部門受賞作「海の星」ほか傑作全六編を収めた一冊は、湊作品の人気のひとつであるドロドロとした心理描写や巧みなストーリー展開は健在で、高い評価を集めています。

東野圭吾のおすすめ作品「白夜行」


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映画化、ドラマ化されたことでも有名な「白夜行」。その人気は日本のみならず韓国でも映画化されました。
大阪の廃墟ビルで起きた一つの殺人事件。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂。2人の小学校時代から19年後までが描かれる中で、2人の周囲に見え隠れするいくつもの恐ろしい犯罪。叙情詩的に、心を失った人間の悲劇を描きます。震えるほどのおもしろさと称されるほどの今作は、悲劇的な内容ではありますが、夢中になって一気に読んでしまう事間違いなしです。

最新映画化作品「天空の蜂」


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東野圭吾初の冒険小説!

物語は、爆発物を積載した超大型ヘリコプターが、「天空の蜂」と名乗る男に強奪される所から始まります。ヘリにはコンピューターによる遠隔操作で、増殖炉の千数百メートル上空でホバリングを開始。そしてヘリの中には、とり残された少年が1人!というノンストップサスペンスです。
とてつもない緊張感で犯人との臨場感あふれる駆け引きにドキドキ。デリケートな題材から映像か不可能と言われていたこの作品ですが、満を持して2015年に『トリック』や『spec』で知られる堤幸彦監督により映画化されました。

映画と原作で2度楽しめる映画化作品たち。
安定しておもしろいストーリー展開と巧みな人物描写で魅せる、人気作家たちの作品に触れてみてはいかがですか?