CinemaGene(シネマジーン)

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これぞ役者魂!映画の為に壮絶なる役作りをしたハリウッドスターたち

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ハリウッドでは、”役作り”の為に、常人では考えられないような事を実行する俳優も多く、映画ファンを度々驚かせ、また感動させてくれます。ここでは、映画史に残るような役作りを行ってきた俳優たちとその作品を、厳選してご紹介していきます。

今や貪欲な役作りの代名詞となった俳優、ロバート・デ・ニーロ

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『レイジング・ブル』でボクサー役を演じるロバート・デ・ニーロ

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同じく『レイジング・ブル』で引退後のボクサーを演じる為20キロ以上増量したデニーロ

”デ・ニーロ・アプローチ”という言葉をご存じでしょうか?名優ロバート・デ・ニーロが、あまりにも壮絶な役作りをしていた事から、いつしか彼の役作りに関して”デ・ニーロ・アプローチ”という代名詞がつくようになりました。そして今では彼の事だけでなく、貪欲な役作りの総称としてこの言葉が使われています。
彼のエピソードは枚挙にいとまがありませんが、同一作品内で最も激しく変貌をとげたものと言えば『レイジング・ブル』でしょう。まずはプロボクサー役を演じる為に、肉体改造によりボクサー体型を造り上げます。そして引退後のボクサーが反動により太る人が多いことから、彼自身も激太りを実行、なんと25キロ以上増量し、引退後のボクサーを演じたのです。
体型を変えるという事以外でも、彼の役作りは徹底しており、彼の名を世に知らしめた『ゴッドファーザーPARTⅡ』では、まずイタリア語をマスターした上で、シチリア訛りを再現する為にシチリア島へ住み、ユダヤ人が主人公の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』ではユダヤ人家庭にホームステイ。重病患者役の『レナードの朝』では実際に数か月間入院生活をし、最近でも『Being Flynn』(2012年)でホームレス役を演じる為、変装してホームレス施設へ潜入するなど、70歳を超えた今でも、彼の役者魂は衰えをみせません。

名匠マーティン・スコセッシ監督とデ・ニーロの最強タッグ『タクシードライバー』

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『タクシードライバー』のロバート・デ・ニーロ

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ロバート・デ・ニーロ(左)とマーティン・スコセッシ監督(右)

ロバート・デ・ニーロの代表作と言えば、『タクシードライバー』を選ぶ方も多いでしょう。
この映画でも「デ・ニーロ・アプローチ」として約3週間、実際にニューヨークでタクシードライバーとして働いた事はよく知られています。
ベトナム戦争の帰還兵の青年トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は、戦争のPTSDが原因で不眠症になり、どうせ眠れないならばとタクシードライバーとして働き始めます。仕事で街中を走る中で、社会の不浄さに怒りを覚えていくトラヴィス。自身の不安と孤独も相まって怒りは増幅する一方でした。そして闇ルートから銃を手に入れた彼は、ある計画を実行に移すことに…。
名匠マーティン・スコセッシ監督の出世作で、デ・ニーロとのタッグはこの作品が2作目ですが、以降も数々の名作を放ち、「黄金タッグ」とまで呼ばれるようになりました。2016年には再びこの2人で新作『Irishman』がクランクインし、なんとアル・パチーノも共演。公開が楽しみです。

大女優ジョディ―・フォスターが『タクシードライバー』に出演!?

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『タクシードライバー』で12歳の売春婦を演じたジョディ―・フォスター(当時13歳)

『タクシードライバー』で、12歳の売春婦を演じているのが、あのジョディ―・フォスターです。当時13歳の彼女が、12歳の売春婦を演じるという事で、賛否両論、物議を醸しました。この作品でアカデミー助演女優賞にノミネートされた彼女は、後に「人生の分岐点となった作品」と語るように、大女優への道を一歩踏み出したのです。

変幻自在の体型変化を見せるクリスチャン・ベイル

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『マシニスト』のクリスチャン・ベイル

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『バットマン ビギンズ』出演時のクリスチャン・ベイル

デニーロ以降も、様々な俳優の役作りエピソードが語られてきましたが、近年ではクリスチャン・ベイルがその筆頭格と言えるでしょう。
驚愕の変貌ぶりに誰もが驚いたのが、2004年に公開された『マシニスト』。原因不明の不眠症で悩む主人公を演じるにあたって減量を敢行。4か月もの間、リンゴ1個とツナ缶1つで過ごした結果、80kg以上あった体重を約30kg減量し、55kgで出演しました。身長180cm以上ある彼が骨と皮だけになった姿はあまりにも衝撃的で、一気に彼の名を世に知らしめました。
そしてさらに凄かったのが、その半年後に撮影された『バットマン・ビギンズ』です。アイスクリームの大量摂取などで、体重をなんと86kgまで戻し、しかもグッドシェイプされた見事な肉体を披露。周囲を驚かせました。

ロバート・デ・ニーロ&クリスチャン・ベール 奇跡の共演『アメリカン・ハッスル』

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『アメリカン・ハッスル』のロバート・デ・ニーロ

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『アメリカン・ハッスル』のクリスチャン・ベール

凄まじいまでの「役作り」をする新旧2大スター、ロバート・デ・ニーロとクリスチャン・ベイルが初共演を果たしたのが2013年公開の『アメリカン・ハッスル』です。この作品の監督を務めたデビット・O・ラッセルが、かねてから親交のあったデ・ニーロに出演を依頼。エンドクレジットにも名前がないカメオ出演ながら、クリスチャンとの共演が実現しました。
この作品では、中年太りの詐欺師を演じるために20kg増量し、メタボ体型となっていたクリスチャンですが、顔合わせの際、デ・ニーロが彼と握手した後、「あれは誰だ?」とラッセル監督に尋ね、監督が事情を説明すると「最高だ!」と言ったとか。お互い認め合うものがあったのでしょう。いつかがっぷり組み合った共演も見てみたいものです。

絶世の美女が驚愕の変身!『モンスター』のシャーリーズ・セロン

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『モンスター』のシャーリーズ・セロン。とても同一人物とは思えません…。

女優の役作りとして最も驚かされたのが、2003年に公開された『モンスター』のシャーリーズ・セロンでしょう。そのずば抜けた美貌と見事なスタイルで、今やハリウッド屈指の大女優となった彼女ですが、この作品でアカデミー主演女優賞他数々の賞を受賞し、名実ともに超一流の女優として認められた作品でもあります。
この映画は、実際に起きた連続殺人事件の犯人、アイリン・ウォーノスの生涯をリアルに描いた作品。彼女は元娼婦の女性殺人犯を演じる為、毎日大量のドーナツを食べ続け、体重を13kg増量します。また表情に狂気性を出そうと眉毛は全て抜き、義歯や人工皮膚を装着、瞼の辺りはゼラチンでたるみを表現するなど、まさに一変。同一人物とはとても思えない醜いビジュアルに加え、その演技力の高さで、恐怖さえ感じるほどの迫真の演技を見せました。
自宅で飼っていた犬までも逃げ出したというその変身ぶりに、関係者、ファン全てが度肝を抜かれ、彼女の役者根性に驚嘆したのです。また、その後たった4週間で元の体型に戻し、変わらぬ美しい姿でオスカー授賞式に出席したことも大変な驚きでした。

精神病患者を演じる為に実際に入院?『12モンキーズ』のブラッド・ピット

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『ファイトクラブ』より

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『12モンキーズ』で精神病患者を演じるブラッド・ピット

ブラッド・ピットも役作りへのこだわりが強い俳優として知られています。最も有名なのは1999年の『ファイト・クラブ』です。地下格闘技組織『ファイトクラブ』のメンバーを演じる為、ボクシング、グラップリング(寝技)のトレーニングを積んで肉体改造をした上、リアリティを出すために前歯を抜いて撮影に臨みました。
また1995年『12モンキーズ』では、精神病患者を演じるにあたって、フィラデルフィアの精神病院に一日入院。その鬼気迫る好演は高い評価を受け、ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞。アカデミー賞にも初めてノミネートされ、前作『セブン』の成功に続き、自身の評価を確固たるものにしたと言えます。

急激な増量で身体を壊してしまったジャレッド・レト

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出典:https://ja.wikipedia.org/

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『チャプター27』のジャレッド・レト(左)。右と同一人物です。

役作りによる急激な体重変動によって身体を壊したのが、ジャレッド・レトです。
彼が俳優として最初に評価された作品が、2000年公開の『レクイエム・フォー・ドリーム』でした。この作品で麻薬中毒者を演じる為に11kg減量したのが、彼の壮絶な役作りの始まりと言われています。
その後、2007年『チャプター27』でジョン・レノン殺害犯、マーク・チャップマンを演じた際は、2ヶ月で30kgの増量に挑戦。ベジタリアンの為、肉は一切食べられず、炭水化物中心の食事に切替え、アイスクリームを溶かして飲むなど壮絶な食生活を経て見事に目標を達成。以前の姿は見る影もなくなり、ファンならずとも大きな衝撃を受けました。しかし、この無理がたたり、痛風を原因とする強烈な足の痛みにより、車椅子による生活を余儀なくされるなど、体調を崩してしまった為、元通りの体型に戻すのに約1年かかってしまいます。「もう二度とこんな思いはゴメンだ!」と語っていたのですが…。

今度は壮絶な減量にチャレンジ!『ダラス・バイヤーズクラブ』

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出典:http://sonicch.com/95029.html
『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャレッド・レト(左)。これまた右と同一人物です。

2013年公開の『ダラス・バイヤーズ・クラブ』で、トランスジェンダーのHIV患者を演じる事が決まり、今度は急激な減量を実行。20kg近く減量するため、約1か月間一切の固形物を断ち、まさに”病的”と言える体型に変貌。「歩き方、座り方だけでなく、ものの考え方まで変わった」というギリギリの精神状態の中、魂のこもった素晴らしい演技を見せ、見事アカデミー助演男優賞を受賞したのです。

過剰な役作りの結果、命を落としたヒース・レジャー

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出典:http://s.webry.info/
『ダークナイト』でジョーカーを演じるヒース・レジャー

2016年、アメリカの漫画出版社「DCコミックス」の悪役が総出演する映画『スーサイド・スクワッド』で、バットマンの宿敵ジョーカー役を演じる事が決まったジャレッド・レト。
しかし、このジョーカー役には悲しい過去があるのです…。
2008年『ダークナイト』でジョーカー役に抜擢されたヒース・レジャーは、前作のジャック・ニコルソンとは違い、「精神異常者」的なジョーカー役を造り上げる為に徹底的な役作りを始めます。ホテルに1ヶ月引き籠り、ジョーカーの狂気をリアルに演じようと心血を注いだヒースの演技は、世界的な絶賛を受け、28歳の若さ(史上4位)でアカデミー賞助演男優賞、ゴールデングローブ賞など各賞を総ナメにします。しかし、その授賞式に彼の姿はありませんでした。
役作りにのめり込み過ぎた結果、彼の精神もまた、ジョーカーの狂気に憑りつかれたように蝕まれてしまったのです。撮影中から強度の不眠症を発症していた彼は、プライベートでの婚約解消、インフルエンザなど不運も重なり、数種類の薬物を併用摂取した結果、中毒症状を起こし、文字通り「命」を賭けた最後の作品『ダークナイト』の公開前に急死してしまいます。
賞賛の対象となる事が多い”過剰な役作り”ですが、裏を返せばこのような危険性をはらんでいます。今回ジョーカーを演じるジャレッド・レトも含めて、今後ヒースのような悲しい結末にならない事を祈ります。

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