CinemaGene(シネマジーン)

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「モテキ」だけじゃない!久保ミツロウの本格少年マンガが面白い。

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出典:http://ohckinyao.exblog.jp/i1/

青春スポーツものは時代に関わらず人気ですが、久保ミツロウ作品にも「弱ペダ」「黒バス」に負けない作品があります!それが「トッキュー!」。今回は「モテキ」以外の久保ミツロウ作品を「トッキュー!」を中心にご紹介します。

漫画その一「トッキュー!」

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出典:http://www.amazon.co.jp/
この頃から画力に定評がありました。

主人公の神林兵悟は20歳、第七管区佐世保海上保安部所属の海上保安官であり、新米潜水士。彼は漁に出たまま戻らない父親を待ち、ずっと海を眺めていた経験からこの職に就いた。(wikipediaより引用)
海上保安官をテーマにした熱血漫画です。久保さんは当初は恋愛漫画を描いていましたが、ネームがうまくいかず難航していた中、ホストの漫画の執筆を依頼されてそれ以降少年誌デビューとなりました。この作品はデビューしてから二作目の作品です。

「トッキュー!!」のここがすごい! 1.「いるいる!」と思えるリアルなキャラの描写

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出典:http://www.akiba-pr.info/

久保ミツロウと言えば、モテキで女性作者ならではの人物描写のリアルさで有名でしたが、モテキ以前でもその実力が伺えます。
このシーンは久しぶりに再会した主人公がヒロインに名前を尋ねるシーン。何故照れているかは漫画を読んでいただきたいのですが、仕方なそうに名前を言う時の表情が非常にリアルでとても可愛い。
Fカップの服の皺やファッションの鋭さも女性作者ならでは。子供に二の腕が太いと言われる描写が小さくあるのですが、そのなんてことないシーンもリアルさを感じます。

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出典:http://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000000051

ヤンキーからおばあちゃんまで女系大家族の中の長男、兵悟。主人公でもあります。
趣味も遊びにも興味がないが、人を救うことにかけての情熱は誰にも負けない!何でも前向きに捉えるポジティブレスキューバカ。
主人公の上司で細身で眼鏡フェイス、説教好きで女好きだが冷静な目線で主人公を示唆する坂崎さん。
ピンチの時でも、兵悟の熱意に協力してしまうお人よしの櫻井さん。
彼に救えない者はいないと言われる兵悟の憧れの存在であるが、救済のことになると他が見えなくなってしまう特殊救難隊六隊隊長の真田さん。
と、キャラは比較的少年漫画の王道を押さえつつも久保さんの画力で更に魅力を高めています。

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出典:http://blog.livedoor.jp/fortminor/archives/51881867.html
こんな笑顔もリアル!デフォルメと写実描写のバランスが良いので飽きずに見れます。

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出典:http://ilmegane.blog.fc2.com/blog-entry-51.html

真田がタバコを貰うシーンですが、この後のタバコを吸った後の表情など、人物観察がすごいリアルで、まるでそこにいるかのような臨場感を感じます。
他にも合コンの女性陣と男性陣の温度差や、兵悟がユリちゃんに家まで送ってってもらった時の家族の描写や、主人公と真田が対決する時のユリちゃんの、けなげさなどミツロウ節はここから健在だったと感じます。

「トッキュー!!」のここがすごい! 2.ストーリーがやっぱり熱くて面白い!

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出典:http://www.suruga-ya.jp/product/detail/978014782000

ストーリーは「海猿」の作者が原作を担当しています。 
「海猿」に比べると主人公の成長物語が中心であることと、国際緊急援助隊とハイパーレスキューにも話が及び、自然災害に直面する救助隊の活動や人々の心が描かれています。より広い視点になるのが特徴です。
それと「モテキ」など、他の作品では話の矛盾を少し感じるところがあったのですが、この作品は原作が決まっているだけあり話の統合性が高く、キャラ描写や作者目線の豆知識も活きているので、良いとこどりの作品ですね。
その分ぶっ飛び具合が他の作品に比べてやや落ち着き気味ですが、かなり安定しています。

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出典:http://blog.livedoor.jp/fired/archives/50814169.html

兵悟が女の子と漂流する話では、離岸流に巻き込まれて女の子と数十時間の漂流。弱っていく二人だけど、体も精神もぼろぼろになっても諦めないシーンは、こみ上げるものがあります。

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出典:http://blog.livedoor.jp/fired/archives/50814169.html

主人公達が救えなかった遭難者を、一瞬で救ってしまった特殊救難隊を目の当たりにする兵悟。
その圧倒的な存在感で兵悟は特殊救難隊に入りたいと思い、志願するも真田から勝負を持ちかけられて負ける。
立ち去る真田に兵悟は「なんでレスキューやってんだ?」と聞くシーン。
シンプルながらも、力強いメッセージに普段忘れていた純粋さを思い出します。

他にもあるぞ!「3.3.7ビョーシ!!」「アゲイン!!」「しあわせ5はん・くらげ」

「3.3.7ビョーシ!!」

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出典:http://blogs.yahoo.co.jp/milkcurrynoodle/13268237.html

何にもとりえがなく、主体性もない純粋さだけが取り柄の主人公。元応援団長・現ホストの先輩につられて歌舞伎町で応援を始めることになって…。
ホスト×応援団の斬新設定!
少年誌デビューした作品がこれでした。この頃はまだ「トッキュー」ほど絵もコマ割りも洗練されていませんでしたが、女性の描き方はずば抜けていました。
東京で出会い頭にぶつかるれんちゃんのパイスラと胸チラの絶妙さ、背中に胸を当てて耳元でささやく、冷めた眼差しで学ランのボタンを外す、主人公の純粋さに見せた笑顔などどの描写も巧妙です!
他にも不細工な先輩ホストが、自分のことを棚に上げて主人公を不細工呼ばわりしてるけど、客席について別人のように表情が輝く、普段は眼鏡すっぴんで地味だけど、お店では夜の蝶のように輝いた姿を見せるキャバ嬢などどのシーンも、「漫画」の域を超えたリアルさがあります。
まだ初々しさを感じる久保作品なら、絶対これがおすすめ!
関係ないですが、目が死んでる団長のモデルは窪塚洋介だと思います。

「アゲイン!!」

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出典:http://www.amazon.co.jp/

これはモテキの後の作品なので、知ってる方も多いと思います。
高校3年間何もなかった主人公がタイムスリップをして、高校生活をやり直すストーリーです。ひそかに憧れていた女性団長の宇佐美と一緒に応援団をやることになって…。
モテキと比べるとドロドロ感はさっぱりしていますが、その分個性的なキャラが多いです。団長のライバルである腹黒チアリーダーや残念な中二病イケメン、ドスケベな帰国子女、元非リア充の劇団員など彼・彼女らが繰り広げる学園生活から目が離せないこと間違いなし!
もちろんモテキでも見せた、くっつくのかくっつかないのかの焦らし展開や、主人公のうじうじモヤモヤの非リア充ぷりも健在!
個人的には7巻~10巻の劇団編が、非リア充でも前向きに生きる姿勢が伝わってきて好きでした。

「しあわせ5はん・くらげ」

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出典:http://natalie.mu/comic/news/120748

まだ恋愛作品が中心だった頃の短編集。
脱サラをしてレストランを始めるOL5人組の話と、窓拭きしているところをスカウトされた主人公と売れない役者の話。これも両方原作がある作品なので、一風変わった久保作品が見れます。
それぞれタイプが違うOL女性が、協力し合ってレストランを経営するまで困難を乗り越えるのが面白いです。
個人的には主人公が社食のメニューを考えるのが夢だったけれど、会社ではお茶汲み、コピー、女の容姿を求められてうんざりするシーンに共感しました。

駆け足でしたが、ここまでいかがでしたか?
モテキとは違う久保ミツロウ作品も楽しんでみてください!

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