カクテルを片手に読みたい。お酒が登場する小説5選

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みなさんお酒はお好きですか?今回はお酒片手に読みたくなる小説を5つまとめてみました。カクテルにビール、ワインに日本酒。お好きなお酒と一緒にどうぞ!

文豪の選んだ酒「海流の中の島々」

海流の中の島々
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まずは世界に名だたる文豪、ヘミングウェイの作品をご紹介します。ここで登場するのはダイキリというカクテル。主人公がバーで頼むこのカクテル。本来であれば砂糖を思いっきり入れないと甘みが出ないのですが、主人公は砂糖ぬきで注文します。登場人物やシーンを浮きだたせる小道具として、カクテルやジン、スコッチなど大人なお酒が効果的に使われています。お酒に詳しい人はぜひ読んでみてください!

バーに持ち込まれる謎の数々「香菜里屋を知っていますか」

香菜里屋を知っていますか
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古本屋の美人店主から京都の片隅にある喫茶店のバリスタまで、様々な安楽椅子探偵が生まれている今日この頃。ご紹介するのはバーテンダー探偵。客が持ち込む謎をマスターが次々と解き明かす安楽椅子探偵形式。ちょっとしたミステリーに酔いたい方はぜひ手に取ってみてください。シリーズものになっているので、大人買いしてみるのも良いかもしれませんね。

飲み過ぎ注意なアルコール依存症「今夜、すベてのバーで」

今夜、すベてのバーで
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アルコール依存症の主人公が行き来する、幻覚と現実の入り混じった不思議な世界。人の弱さを赤裸々に描き出し、「何かに依存すること」にノーを突きつける現代社会に対峙する構図。著者自身がアルコール依存症だったのもあって、薬の処方や症状の描かれ方がとても克明。「別にアルコールに依存したっていいけれど、周りは悲しむね」という著者の実体験を伴ったメッセージが胸に沁みます。

人種のるつぼでの出会いが、落ちこぼれ高校生を前に進ませる「世界のはてのレゲエ・バー」

世界のはてのレゲエ・バー
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落ちこぼれの高校生が、父親の転勤でニューヨークへ。退屈な学校をサボってダウンタウンに足を踏み入れると、迎え入れてくれたのは小さなレゲエ・バーでした。そこで出会う人々とのやりとりから、次第に大人への道を進み始める主人公。みずみずしい、青春の一コマをうまく切り取った名作です。舞台がニューヨークということもあって、現実感はいい意味で希薄。主人公の年代を駆け抜けた人なら誰でも共感できる部分があるでしょう。

世界的作家のデビュー作「風の歌を聴け」

風の歌を聴け
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ご存知村上春樹のデビュー作。すでにこの時点で彼の作風が出来上がっている感がします。1970年の夏、海辺の街に帰省した主人公は、友人とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなります。二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、主人公の夏は気だるげに、ほろ苦く過ぎさっていきます。先にご紹介した「レゲエ・バー」とは又違った、大人の青春の一片を、村上春樹らしい乾いた軽快なタッチで表した作品。ぬるいビールとおつまみを食べながら、日曜日の昼下がりに読むのがばっちりです。

いかがでしたか?世界の文豪から気鋭のミステリまで。お酒という小道具は、それを飲む登場人物に深みをもたせたり、シーンを際立たせる重要な小道具になっています。出てきたカクテルやお酒を飲みながら、一緒に小説の世界に入っていくのもまた一興。書店で見かけた際はぜひ手に取ってみてくださいね。