【若手作家の本が面白い】「ランチのアッコちゃん」柚木麻子

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ドラマ化もされた「ランチのアッコちゃん」や「本屋さんのダイアナ」など、ヒット作を数々生み出している柚木麻子さん。恋に仕事に友情に、ひたむきにがんばる女性がたくさん描かれています。読んだあなたも明日もがんばろうと思えるような、爽快感あふれる柚木麻子の代表作をご紹介します。

「ランチのアッコちゃん」


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地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、食欲もありませんでした。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、通称“アッコさん”から声がかかります。「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子でしたが、アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ変わっていく自分に気づいて…。
発行部数12万部を超え、一躍柚木麻子を若手人気作家へと押し上げたこの作品は、読むほどに心が弾んでくる魔法のようなスペシャルビタミン小説です。

「本屋さんのダイアナ」


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現代版「赤毛のアン」

「私の呪いを解けるのは、私だけ。」
「大穴」という名前や金色に染められたパサパサの髪、行方知れずの父親。自分の全てを否定していた孤独なダイアナには、本の世界と同級生の彩子だけが希望の光でした。正反対の二人は、一瞬で親友に。少女から大人への輝ける瞬間を描いた長編小説です。
互いを羨ましく思いながらも惹かれ合い、わずかな誤解ですれ違う様子は女性なら誰でも共感出来るはず。紆余曲折ありながらも再び友情を育んで行く様は「柚木テイスト」が大発揮されています。

「ナイルパーチの女子会」


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ブログがきっかけで偶然出会った大手商社につとめる栄利子と、専業主婦の翔子。ブロガーと愛読者という関係から、互いによい友達になれそうと思った二人でしたが、翔子が数日間ブログの更新をしなかったことが原因で、二人の関係は思わぬ方向へ進んでゆきます。次第にエスカレートする執着と、一方的過ぎる考えと行動の強要。とても友情とは呼べない関係に二人が陥ってしまったのは、二人が出会ってはいけない同士だったからなのか…。というストーリーです。第28回、山本周五郎賞を受賞!

「あまからカルテット」


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アラサーの仲良し四人組は、女子中学校の頃からの仲良し。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子は、それぞれ容姿も性格も違うけれど、恋に仕事に悩みは尽きません。いなり寿司に、甘食、ハイボールにラー油など、食べ物をヒントに四人の幼なじみが小さな事件を解決していきます。
現代女性ならではの悩みがちりばめられていますが、悪者が一人も登場せず、爽快な気持ちで読み進む事があります。憂鬱な毎日にさっぱりとしたい方にオススメの一冊です。

「3時のアッコちゃん」


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アッコ女史ふたたび!「ランチのアッコちゃん」待望の続編小説です。
澤田三智子は高潮物産の契約社員として、シャンパンのキャンペーン企画チームに入っていますが、会議は停滞してうまくいきません。そこに現れた懐かしのアッコさん。
イギリスでお茶について学んできたというアッコさんが、お茶とお菓子で会議を激変させていくさまは前作同様、読み手に勇気と力を与えてくれます。働き女子の悩みをズバっと解決してくれる本作は隙間時間にさらりと読む事が出来るのも魅力のひとつです。

すっきりと爽快な読後感で、明日もがんばろうという活力をくれる柚木麻子作品。
お気に入りの一冊が見つかりますように。