日本が世界に誇る音楽家・坂本龍一が音楽を手掛ける映画作品

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坂本龍一は、ミュージシャン、作曲家、ピアニストなどいろいろな顔を持つアーティスト。1970年代から映画、CMの音楽を手がけ、様々なジャンルで活躍し続けている彼が音楽を担当した多くの作品から、選りすぐりの5本を紹介しましょう。

日米スターが共演した異色戦争映画『戦場のメリークリスマス』

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1942年、ジャワ島は日本の統治下にありました。日本人軍曹ハラ(ビートたけし)、ハラの上司であるヨノイ(坂本龍一)は、捕虜収容所にいる外国人のリーダー・ローレンス(トム・コンティ)と信頼関係があり、友情が芽生えていました。ある日、収容所にやってきたジャック(デヴィッド・ボウイ)の美しい容姿に、ヨノイは興味をもち始めます。

戦争映画ですが、兵士と捕虜のつながりや憎しみを描いた作品です。坂本龍一さん自身も出演し、映画音楽を提供した最初の作品が1983年公開の『戦場のメリークリスマス』です。「メリー・クリスマス ミスター・ローレンス」は、日本人アーティストも多数カバーしています。

アカデミー賞作品賞を受賞した歴史超大作『ラストエンペラー』

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1908年の北京、西太后が清王朝を支配する時代。皇帝に即位したのは、わずか3歳の溥儀でした。皇帝とは名ばかりで閉塞的な日々を送った溥儀ですが、成長するにつれて様々なことを学び、15歳の時に妃を迎えます。
1950年にソビエト連邦での抑留から解放された溥儀のその後と、彼が思い出す幼い頃からの激動の時代を追う形でストーリーは進みます。

第60回アカデミー賞では作品賞のみならず、監督賞、撮影賞、脚色賞、編集賞、録音賞、衣裳デザイン賞、美術賞を受賞。そして坂本龍一さんが日本人として初めて作曲賞を手にし、ノミネートされた9部門すべてで受賞するという快挙を成し遂げました。

偉大な僧侶と同じ魂を持ってこの世に生まれた少年『リトル・ブッダ』

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シアトルに住む9歳のジェシー(アレックス・ヴィーゼンダンガー)。彼のもとにチベットの僧が訪ねてきます。実はジェシーは、チベットの高僧の生まれ変わりだというのです。
同時に、古代のインドで起こるもう一つの物語が進みます。王子シッダールタ(キアヌ・リーヴス)は、世界を救う運命を持った子供だといわれ、大切に育てられます。そして成人後、彼は修行僧となるのです。

『ラストエンペラー』と同じく、ベルナルド・ベルトルッチ監督の作品。仏教の輪廻転生がテーマとなった壮大な物語です。坂本龍一さんが手がけた音楽は、異国や自然を感じることができます。

幽霊息子と母の日々を描いた感動作『母と暮せば』

『母と暮せば』WEBサブ③(町子&民子&復員局の職員)

長崎に原爆が投下されてから3年たったある日、亡くなったはずの浩二(二宮和也)が母・伸子(吉永小百合)の前に姿を現します。浩二はかつての恋人・町子(黒木華)のことを気にかけ、町子もまた彼の死を受け入れることができないままでした。

山田洋二監督、2015年公開されたファンタジー映画です。優しく切ないストーリーに、美しい音楽がぴったりです。
中咽頭がんで治療のため休養中だった坂本龍一さんの、復帰後最初の作品となりました。

怒りを力に蘇った男のサバイバル劇『レヴェナント: 蘇えりし者』

『レヴェナント:蘇えりし者』映画オリジナル予告編

1820年代のアメリカ。狩りに出かけていたヒュー(レオナルド・ディカプリオ)たちのチームは、森でクマに襲われます。負傷したヒューは、同僚に最愛の息子を殺されたうえ見捨てられます。満身創痍ながらも、どうにか生きながらえたヒューは復讐を誓い、森を進み始めるのです。

この春公開の『レヴェナント: 蘇えりし者』は、主演のディカプリオが念願のアカデミー主演男優賞を受賞したことが記憶に新しいですね。坂本龍一さんの音楽はディカプリオにはもちろん、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督からも絶賛されました。
アコースティックと電子音楽を重ねて作られた音楽は深みがあり、重厚な、雄大なイメージを醸し出します。

いかがでしたでしょうか。
今や世界のサカモトとして、世界中から賞賛を受けている坂本龍一さんのサウンド。坂本龍一さんの作り出す劇中音楽に耳を傾けて鑑賞してみるとまた違った発見があるかもしれませんね。

『レヴェナント: 蘇えりし者』
2016年4月22日 TOHOシネマズ 日劇他全国ロードショー
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