テリー・ギリアムという映画監督をご存知でしょうか?SF映画の鬼才と呼ばれ、今日まで斬新な作品を世に送り出している映画監督です。今回はそんなテリー・ギリアムについて、強烈に印象的に残る作品と共にご紹介します!
始まりはイギリスの伝説的なコメディグループ「モンティ・パイソン」
テリー・ギリアムと言えば、モンティ・パイソンのメンバーとしてご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。モンティ・パイソンとはイギリスのコメディグループで、「空飛ぶモンティ・パイソン」などで一世を風靡した人気グループです。そんなモンティ・パイソンが製作した映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』で、テリー・ギリアムは監督デビューを果たしました。英国のアーサー王伝説を、モンティ・パイソン風にコメディに仕立てたこの作品は、低予算ながら大ヒットを記録しています。
SF映画の金字塔『未来世紀ブラジル』
「20世紀のどこかの国」を舞台に描いた、カルト的SF作品。斬新で強烈な視覚イメージを用いて、過度な情報統制を敷かれた世界をブラック・ユーモアに描いています。
この作品、実はエンディングが2つ存在しています。テリー・ギリアムのオリジナル版と、映画会社が編集を指示され製作されたハッピーエンド版が存在し、テリー・ギリアムを悩ませました。
ドラマ化もされた人気作『12モンキーズ』
出典:http://entertainmentguidefilmtv.blogspot.jp/
ブラット・ピットが初めてアカデミー賞にノミネートされた作品でもある、この『12モンキーズ』。人類の99%が死滅した未来から、原因ウィルスの飛散を防ぐためにやってきた男の物語です。
映画では数々の謎を残したままエンドロールを迎え、論争を巻き起こしました。2015年にテレビドラマシリーズとしてリブートされ、映画で残された謎や登場人物たちの過去が掘り下げられています。
おとぎ話の世界を描いた『ブラザーズ・グリム』
今でも世界中で愛されている「グリム童話」。その作者であるグリム兄弟をテーマにした作品です。マット・デイモンやヒース・レジャーといった名優が顔を揃え、テリー・ギリアムがおとぎ話の世界に、SFで培われたイマジネーションを拭き込んでいます。
豪華俳優陣を使い映像の魔法をかける『Dr.パルナサスの鏡』
ヒース・レジャーの遺作となったこの作品。めくるめく鏡の中の世界をテリー・ギリアムは巧みに描き出しています。ヒース・レジャーが本作撮影中に亡くなってしまったため、生前親交の深かったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが、トニー役を引き継いで演じています。
テリー・ギリアム最新作。近未来SFドラマ『ゼロの未来』
コンピューターで支配された近未来の世界。孤独な天才プログラマー・コーエンは荒廃した教会にこもり、ゼロの定理を解明する任務を任されますが、一向に解明することができません。招待されたパーティで出会った謎の女性・ベインスリーや、経営者の息子で天才的な頭脳を持つ青年・ボブと出会い、徐々にコーエン自身に変化が見え始めます。
テリー・ギリアム史上最もビビットで極彩色に溢れた作品です。ゴシックな教会とは対照的に、街並みは鮮やかな原色がこれでもかとふんだんに使われています。
テリー・ギリアムが生み出す映像はどれも斬新で、常に世の中に賛否を巻き起こします。強烈なテリー・ギリアムの世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』
© 1974 National Film Trustee Company Limited. All Rights Reserved
『12モンキーズ』
© 1995 UNIVERSAL CITY STUDIOS、INC.
『ブラザーズ・グリム』
©2005 MIRAMAX FILM CORP.
『Dr.パルナサスの鏡』
©2009 Imaginarium Films, Inc. All Rights Reserved.
©2009 Parnassus Productions Inc. All Rights Reserved
『ゼロの未来』
© 2013 ASIA & EUROPE PRODUCTIONS S.A. ALL RIGHTS RESERVED.