ハリウッドを代表する名優ショーン・ペンと、本作で一躍ブレイクしたダコタ・ファニング主演の『I am Sam アイ・アム・サム』。2001年公開の作品ながら、切なくも心温まるストーリーで、今もなお多くの人々を感動に包みこんでいる名作についてご紹介いたします。
『I am Sam アイ・アム・サム』とは
知的障害のために7歳の知能しかもっていないサム(ショーン・ペン)は、スターバックスで働きながら、ホームレスの女性が出産した自分の娘ルーシー(ダコタ・ファニング)を育てています。母親はルーシーを産んですぐに姿を消しましたが、2人は幸せに暮らしていました。しかし、7歳になったルーシーは、サムの知能を追い抜いてしまっているため、家庭訪問に来たソーシャルワーカーの判断で、サムは養育能力がないと判断されてしまいます。
出典:http://inteligenciadesam.blogspot.jp/
施設で保護されることになってしまったルーシーに対し、サムは娘を取り戻すために法廷で闘うことを決めます。敏腕弁護士のリタ(ミシェル・ファイファー)に依頼しますが、彼女を雇うお金がないサムは、あっさり断られてしまいます。しかし、ひょんなことからリタに協力を得ることになったサムは、4人の友人と共に法廷に向かうのでした――。
父親のサムを演じたのは名優ショーン・ペン
1960年8月17日生まれ、アメリカのカリフォルニア州サンタモニカ出身。父親は俳優兼監督のレオ・ペン、母親アイリーン・ライアンは女優、兄と弟も俳優という、芸能一家で育ちました。『ミスティック・リバー』『ミルク』で2度のアカデミー賞主演男優賞を受賞し、ヴェネツィア、カンヌ、ベルリンの世界三大映画祭の主演男優賞も全て受賞している、誰もが認める名優であるショーン・ペン。アメリカ国内でも国際的にも評価の高い俳優です。
『I am Sam アイ・アム・サム』の成功は、やはり主人公のサムをショーン・ペンが演じたことであり、知的障害のある父親という難役を、繊細な演技力で無理なく完璧に演じています。
ルーシーを演じて注目を浴びたダコタ・ファニング
1994年2月24日生まれ、アメリカ合衆国出身。1999年に、洗濯用粉石けんのCMオーディションに受かりショービス界デビューを果たします。
2001年、7歳の時に公開された『I am Sam アイ・アム・サム』で、娘役のルーシーを演じ、天使のような愛らしい姿で、多くの人を魅了し涙を誘いました。また、その高い演技力は人々に驚きを与え“天才子役”として注目を浴び、各新人賞を総なめにしたダコタは、この作品で一躍ハリウッドスターとなります。
その後も順調にキャリアを重ね、2005年には、11歳ながら「アメリカ最強の女優」に選ばれています。妹のエルも女優として活躍しており、ファニング姉妹のこれからの活躍も楽しみですね。
アドリブで演技を続行!?天才俳優ショーン・ペンの撮影秘話
作中でサムの心をよく理解しサポートする4人の友人。その中には実際に知的障害の方がいて、アドリブで演技してしまうことも多々ありました。
しかし、ショーン・ペンはサムの役のまま、その都度アドリブで返答し、撮影を止めることなく演技を続けていたんだそう!ハリウッド随一の演技派俳優と言われるショーン・ペンの凄さが、改めてわかる逸話の1つです。
音楽も話題に!映画を彩ったビートルズの曲
出典:http://music-milk-tea.blog.so-net.ne.jp/
監督のジェシー・ネルソンは、本作を撮るにあたり徹底的にリサーチをし、撮影に挑みました。
この作品には多くのビートルズの楽曲が使われています。これは、取材先の障害者施設の利用者の多くがビートルズが好きであったためです。
当初はビートルズの楽曲そのものを使おうとしていましたが、必要な手続きがスケジュール期間中では間に合わなかったため、多数のアーティストによるカバーという形を取ることになりました。面白いことにカバーということがむしろ話題となり、本作のサウンドトラック・アルバムは、アメリカでは発売から7週間後の2002年2月26日にゴールドディスクに達し、オーストラリアでは通算27週にわたってトップ50入りするロング・セラーとなりました。
出典:http://blog.dfuentealba.com/
いかがでしたでしょうか?『I am Sam アイ・アム・サム』を観たことがある方もない方も、たまには過去の名作を観てみてはいかがでしょうか。あの頃とは違った感動を味わえるかもしれませんよ。
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