――やっぱり演じ分けるのは難しかったですか？
柳楽「カメレオンだから…（笑）」
（笑）
福田監督「僕の印象ではむしろ柳楽くんは、こっち（土方）に苦労してた（笑）普段がかっこいい人ではないので…」
柳楽「いや、かっこいいですよ？（笑）」
福田監督「どっちかというと僕は土方さんのときに、「もっとこうして言ってみない？」みたいなことを言ってたけど、（トッシーのときは）何の苦労もしないんですよ！（笑）」
柳楽「え！監督知ってたんですか、それ！（笑）」
福田監督「アホか！どれくらいのお付き合いだと思ってるんだ（笑）」
柳楽「僕も今日いい感じにしゃべれてます（笑）」
――今回のビジュアルコメンタリーで監督もおっしゃっていましたけど、柳楽さんは結構（演技に関して）言ってあげたほうがいいタイプなんですよね？
福田監督「でもやっぱり今回は土方に関してですね。柳楽くんはやればやるほど、どんどんよくなっていくので。車で「土方十四郎だ～！」ってやってるシーンで、すごい細かく柳楽くんに「こんな顔してくれ」って言ってたら、小栗くんが「俺、福田さんに全然そんなダメ出しされたことないんだよな～」って（笑）小栗くんは結構言ってほしいタイプの役者さんなのに、僕は一切小栗くんにダメ出ししないから、すごいうらやましがってたよね（笑）」
柳楽「特にクライマックスのところとかは細かかったです。」
福田監督「だいたい顔です（笑）」
柳楽「漫画持ってきて、「これで！」って（笑）」
福田監督「「鬼の形相で」ってよく言ってました（笑）」
柳楽「でもやっぱり… 演出してもらえると分かりやすいです！」
福田監督「「アオイホノオ」のときからそうなんですよ！今回の土方は若干、炎尾燃寄りですよね。障子破って入ってきて、沖田に笑われたあとの「うわああぁあぁ」ていいうのは完全に炎尾燃の顔でした（笑）」
――ビジュアルコメンタリーでもおっしゃってましたけど、今回は本当に新撰組が多いですよね！その中でも中心人物は土方とトッシーなんだと小栗さんもおっしゃってました。
福田監督「小栗くんはもう今回は完全にジェラシーの塊ですよ（笑）コメンタリー聞いてもらえれば分かると思うけど、愚痴しか言ってない！「はいはいはい、かっこいい、かっこいい」って（笑）」
――特に吉沢さんに対しては激しかったですよね？
福田監督「柳楽、吉沢に関しては非常に厳しかったですね（笑）後半のコメンタリーのまあやる気のないこと（笑）前半やたら張り切ってたのに！前半と後半で万事屋の見せ場が分かれてますからね。後半の柳楽くんの殺陣とかすごいかっこいい。でも小栗くんはかっこいいところ持っていかれるのが嫌いだからね（笑）」
柳楽「やっぱそうなんですか…！（笑）」
福田監督「他の人にかっこいいことやられるのが大嫌いなんですよ（笑）自分がやってたい人だから！春馬と一進一退したり、後半全部かっこいいんだもん！吉沢くん入ってきたりすると、「見なくていいんじゃない？」みたいなこと言ってたよ（笑）」
――柳楽さんにとって、今回に懸ける意気込みはハンパなかったんじゃないですか？」
柳楽「やっぱりそうですね。大切な役割だったので、しっかりやらなきゃなって思いました。」
福田監督「だって主役ですもん、今回の…！土方で始まり、土方で終わりますからね。」
柳楽「（トッシーから土方に）変身するとこ結構… よかったですよね（笑）」
――もっと強く言っていいんですよ！（笑）
柳楽「変身するとこ… 変身ってのもなんか違うか（笑）」
福田監督「今回カメレオン色出してくるね～（笑）」
柳楽「カメレオン推そうかなって思って（笑）」
福田監督「でも素晴らしかったですよ。」
――演じ分けるうえで心がけたこととかはありましたか？
柳楽「ビジュアルも含めてまったく違うキャラクターじゃないですか。声のトーンを変えたり、最後変身するところは難しいことをしっかり決めたいなって。」
福田監督「でも原作よりちょっと弱っちぃ感じにしてもらってるよね。よりギャップがつくように。」
