CinemaGene(シネマジーン)

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美しくて、物悲しい。「月の子 MOON CHILD」など痛切なマンガを描く漫画家、清水玲子

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出典:http://www.topit.me/album/299068/item/4744995
待望の映画化作品も!

白泉社「LaLa(ララ)」などで長年活躍してきた唯一無二の漫画家・清水玲子。「月の子 MOON CHILD」など、美しく悲しい物語を紡ぎ出すことで定評のある漫画家の、独特の魅力を放つイラストの魅力と、おすすめの長篇作品群をご紹介します。

美しく描かれる「人体」と「顔」、淡く繊細なカラーイラスト

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出典:http://www.amazon.co.jp/
ためいきの出そうな美麗さです

清水玲子の魅力といえば、なんといってもその美しい絵柄。他に類を見ない、独特のイラストですよね。キャラクターは、しなやかに描かれた長い手足、すっきりとした頭部など、スタイル抜群です。清水先生はバレエのファンのようですので、人体の美への観察眼は鋭いものがありますね。また、顔の描き方も独特な美しさです。そして、カラーイラストの着色も独特。淡く繊細なカラーの塗り方にはほっとさせられる、癒される何かがあります。
ちなみに清水先生の画集は「ARIA」「WALTZ」「輝夜姫」の3冊が刊行されているようですので、気になる方は要チェック!

おすすめ長篇1「竜の眠る星」(ジャック&エレナシリーズ)

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出典:http://www.hakusensha.co.jp/himitsu/
24世紀のN.Yに、ロボットが二人…

ロボットのジャックとエレナを主人公とするSF作品群、ジャック&エレナシリーズ。二人は作者のお気に入りのキャラクターのようで、シリーズの実質的終了の後も、「月の子」のコミックス巻末などにも度々登場しています。
その唯一の長編作品が、この「竜の眠る星」。不老不死のロボットの探偵・ジャックと、万能ロボット・エレナ。ロボットならではの悲しみをドラマチックに描いていて、ラスト近くでは思わず泣けてしまう良作です。”美麗な絵で描かれるSF”という、清水玲子節が発揮されはじめたシリーズです。

おすすめ長篇2「月の子 MOON CHILD」

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出典:http://www.hakusensha.co.jp/himitsu/
「人魚姫」の壮大なる愛の物語

清水玲子の初期の代表作といえば「月の子」です。数百年前、地球から宇宙へと”産卵”のため旅立った人魚族。一方、現代のN.Yでは、男の子の恰好をした小さな女の子・ジミーが、落ちぶれたダンサー・アートに出会い、一緒に暮らすことに。しかし、ジミーは本当は人魚族の女性で…。童話の「人魚姫」をモチーフとした、ロマンティックかつシリアスな壮大なストーリーのSF作品です。それぞれのキャラクターの切ない思いが交錯する関係性にもドキドキさせられますよ。また、絵がとにかく美麗で、ストーリーの切なさを増幅させています。

おすすめ長篇3「輝夜姫」

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出典:http://www.hakusensha.co.jp/himitsu/
竹藪で拾われた少女・晶の運命は…!?

「月の子」の後、満を持して発表された「輝夜姫」。「竹取物語」をベースにした、これまた近未来SF作品ですが、こちらは現代の日本が舞台。神淵島という島で「生贄」として育てられた子どもたちのその後を描いた、サスペンスフルな物語です。幼少期、少女・晶と一緒に育った子は、実は、世界の重要人物(それぞれ持病があったりする)の生きた”ドナー”として育てられていた…。設定が少々複雑で謎の多い長篇ですが、それゆえ読み応えのある作品ですので、ぜひチャレンジしてみてください!

おすすめ長篇4「秘密 THE TOP SECRET」

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出典:http://www.hakusensha.co.jp/himitsu/
「脳」を覗くと、見えてくる「秘密」…。

清水玲子の”最高傑作サスペンス”と謳われるシリーズ。近未来、2060年の日本。「科学警察研究所・法医第九研究室」、通称「第九」で行われる「MRI捜査」では、死者の「脳」から「記憶を映像として再現する」MRI捜査という方法が取られていた。自殺した連続殺人犯らの「脳」に遺された映像が語る、「秘密」とは…!? 基本シリアスなサスペンスもので読み応え充分ですが、主人公の薪と新人・青木のコンビのやりとりは楽しくバディものな側面もあり、女子にもおすすめですよ!2016年の映画公開も楽しみです。

以上、清水玲子の画集と長篇作品をご紹介しました。清水先生ならではの、「美しいイラストで描かれるキャラクター描写」と、「理知的で骨太なストーリー」のギャップは、一度読んだらハマること請け合いです!またこのほかにも味わい深い短篇作品も発売されていますので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。

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