主演・長瀬智也に本木監督から熱い手紙のサプライズ!キャスト&監督の大逆転エピソードも!映画『空飛ぶタイヤ』公開記念舞台挨拶

イベントレポート

長瀬のある一言で映画成功を確信!
本木監督からの熱いメッセージ

――さてここで、撮影から宣伝まで1年以上、この作品を引っ張ってくれた長瀬智也さんに感謝の気持ちを伝えたいと、本木監督がお手紙を用意していただいたと…!

本木監督「こんな声で申し訳ないですが、読ませていただきます。」

寺脇「マイクは顕嵐が持ちます!」

長瀬智也さん
長い長い宣伝活動、本当にお疲れさまでした。テレビ、雑誌、合わせて100媒体を超えたそうですね。一人でこの映画を背負い、孤独で辛いときもあったでしょうに、そのメンタルの強さ、安定感、大したものです。

そもそもこの映画は、あなたが赤松徳郎役を引き受けてくれたから、出来上がったと私は思っています。最初にお会いしたのは1年半前の1月でした。重く厳しい題材であることと、70名あまりの登場人物が入り乱れ、ともすれば複雑になったまま終わってしまう危険性のある作品であったため、あなたがもしエキセントリックな俺様キャラで、この主役・赤松徳郎を捉えているなら、私は監督を断ろうと思っていました。

しかし、そんな私の浅はかな先入観はすぐに吹き飛ばされました。その眼光鋭いワイルドな風貌とは異なり、気負うことなく、真摯にこの脚本全体を読み込み、自分の役柄に関して、何か要求するでもなく、実に率直で優しい感性で意見をおっしゃいました。

一方、私は意気込んで、赤松社長というのは、理不尽な屈辱に耐えに耐え、苦悩した挙句、最後の見せ場にすら、その思いが解放されない、言わば、任侠映画の高倉健さんが、最後に派手な立ち回りをしないで終わるイメージなんです、と演出意図を語りました。あなたはさらりと、「分かりました。別に僕は最後まで、心から笑わなくていいんじゃないですか。社員たちが笑えばいいと思います。身近にいる中小企業の社長さんを参考にします。」と自然体で言い放ちました。実は私はこのとき、きっとこの映画がうまくいくと確信しました。なぜなら、この時点で“アイドル”長瀬智也ではなく、赤松運送の社長・赤松徳郎の言葉を放っていたからです。

撮影現場でもあなたは一貫して、柔軟かつブレない姿勢でした。次々と繰り出される相手役の多様な演技にも、動揺することなく対応し、冷静沈着に受けの芝居を続けました。自分がどう見えているかは一切気にせず、常に映画全体を繊細に考え、主役とは核あってほしいと、私は感心するばかりでした。

撮影の最終日、あなたは「これでしばらくアイドルに戻ります!」と現場を笑わせて去っていきました。今、私は思います。あなたはもうアイドルに戻らなくていい。“俳優”長瀬智也が、次がどんな役柄に挑戦するのか、それが見たい、心からそう思います。今後のご活躍を心から楽しみにしております。

本木克英

――長瀬さん、お手紙いかがですか?

長瀬「そうですね。やっぱり心に響くものはありましたね。僕は思ったことを素直に言ってしまうので、失礼なことも多々あったかなという反省はありますが。監督のキャリアはもちろん、器の大きさがあったから、僕も思いっきりできたのかなと、撮影から1年たった今、思わされる部分はありますね。一緒に共演してやってきた役者のみなさんのおかげもあるので、本当にありがたいです。感動しました。」

(拍手)

――最後に監督と長瀬さんからご挨拶をお願いします。

本木監督「本当に今日はありがとうございます。今、日本の社会はたくさんの問題があったり、嫌なニュースが毎日流れていますが、みなさんのそれぞれの持ち場とか組織、家庭でもこういう人たちがいてほしいな、良い社会になってほしいなという願いを込めて作ったつもりです。もしよかったらまた、他の方を誘って映画館で観ていただけたら幸いです。」

長瀬「今日は本当にありがとうございました。監督も手紙をありがとうございました。ようやく公開して、みなさんに観ていただけることを本当に嬉しく思っております。今、監督もおっしゃったように、こんな時代だからこそ、この作品のメッセージが際立つと思います。いろんな正義があると思いますが、観てくださったみなさんが感じとったものが、きっと僕たちの伝えたかったことなのかなと。この作品に携われたことが嬉しいですし、本当に一人でも多くの方に観ていただきたいです。みなさんの今日の締めはSNSですから!(笑)ぜひとも、お風呂に入ったあとや寝る前に、「#空飛ぶタイヤ」よろしくお願いします。二度、三度、観ていただけたら嬉しいです。今日はありがとうございました。」

映画『空飛ぶタイヤ』は6月15日(金)より、絶賛公開中です!お見逃しなく!

映画『空飛ぶタイヤ』ストーリー

ある日突然起きたトレーラーの脱輪事故。整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也)は、車両の欠陥に気づき、製造元である大手自動車会社のホープ自動車カスタマー戦略課課長・沢田悠太(ディーン・フジオカ)に再調査を要求。同じ頃、ホープ銀行の本店営業本部・井崎一亮(高橋一生)は、グループ会社であるホープ自動車の経営計画に疑問を抱き、独自の調査を開始する。それぞれが突き止めた先にあった真実は大企業の“リコール隠し” だった。果たしてそれは事故なのか、事件なのか。男たちは大企業にどう立ち向かっていくのか。正義とはなにか、守るべきものはなにか。日本を代表するオールスターキャストによる世紀の大逆転エンタテインメント!

『空飛ぶタイヤ』公式サイト
長瀬智也
ディーン・フジオカ 高橋一生
深田恭子 岸辺一徳 笹野高史 寺脇康文 小池栄子 阿部顕嵐(Love-tune/ジャニーズJr.) ムロツヨシ 中村蒼
原作:池井戸潤「空飛ぶタイヤ」(講談社文庫、実業之日本社文庫)
監督:本木克英 脚本:林民夫 音楽:安川午朗
主題歌:サザンオールスターズ「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(タイシタレーベル/スピードスターレコーズ)
企画・配給:松竹
『空飛ぶタイヤ』大ヒット公開中!!
(c)2018映画「空飛ぶタイヤ」製作委員会