異色のジブリヒロイン?『紅の豚』ジーナに学ぶ大人の女子力

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ジーナってどんな女性?

ジーナはポルコの古くからの知り合いで、ホテル・アドリアーノを経営する女性。作中で「アドリア海の飛行艇乗りは、みんなジーナに一度は恋をする」と言われているとおり、すらりとしたスレンダーボディに大人っぽいショートカットが似合う美女で、自身の店でシャンソンを歌う姿もとても様になっていて素敵!彼女は3度結婚をしていたと言いますが、夫たちとはいずれも死別しており「もう涙も枯れちゃった」と語っていますが、悲しみをはらんだ繊細さと、自分を見失わない芯の強さを併せ持っている女性だといえるのではないでしょうか。ジーナのそつがない立ち居振る舞いはまさに大人の女性の余裕と美しさを感じさせます。

ジーナとポルコの関係

ジーナは作中、ポルコのことを本名である「マルコ」と呼ぶ数少ない人物です。このふたりの間には、簡単に解きほぐすことができないような恋愛事情が絡んでいます。まず、前述の通り、ジーナには以前夫がいました。ジーナと結婚した3人の飛行艇乗りは既に亡くなっていて、3人目の夫の死亡連絡を受けたことをポルコに話す際、「もうあなただけになっちゃったわね。古い仲間は…」と言っているとおり、彼女の夫だった男性たちはポルコにとっても友人でした。特に最初の夫、ベルリーニはポルコの回想にも出てくる彼の戦友で、戦争で命を落としています。

そんな経緯もあって、ふたりの間には愛があるにも関わらず今一歩踏み込めずにいる状況。つかず離れず、それぞれの人生を歩んできたという感じですね。ジーナはこの関係をめぐって、ある「賭け」をしています。それは、普段夜しかジーナの店にやってこないポルコが、日中彼女が庭にいるときに訪ねてきたら今度こそ愛すると決めている、というものです。