文庫を片手にハラハラしたい。伏線張りまくりのミステリー小説5選

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お家でゆったりと、通勤電車の中でサクっと。自分が読みたいと思ったタイミングで、気軽にその世界に入り込んでいけるのが小説の魅力ですよね?なかでもミステリー小説は、内容に入り込みやすく、短い通勤電車の中でもしっかりと楽しめる事でも、人気のあるジャンルです。
毎日の通勤や休憩時間にサクっと読むも良し。お家でゆったりと夢中になって一気読みするも良し。
いつでもどこでもスリルを味わえる、巧妙に伏線が張られたミステリー小説をご紹介します。

人生を変えるほどのせつなさが詰まった「アヒルと鴨のコインロッカー」

アヒルと鴨のコインロッカー
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伏線の回収が秀逸な作品といえば伊坂幸太郎というほど、爽快な伏線の回収劇で知られる伊坂幸太郎のベストセラー作品。

大学入学の為に引っ越して来た平凡な主人公。突然現れた美少年に「一緒に本屋を襲わないか?」と誘われ…標的は一冊の広辞苑。そこには人生を変えてしまうほどの悲劇的な秘密が隠されています。
序盤、読者が感じる違和感や疑問が実は伏線だったのか!という驚きが物語の中盤から霧が晴れて行くように一気につながっていきます。
その驚きと心地よさとともに、胸を締め付けられるような切ない悲しさを味わえる作品です。

詩的なタイトルに隠された意味とは?「葉桜の季節に君を想うということ」

葉桜の季節に君を想うということ
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「葉桜の季節に君を想うということ」

「葉桜の季節に君を想うということ」は、あらゆるミステリーの賞を受賞し、話題になった作品です。タイトルの美しさと内容のギャップに賛否両論ある作品ですが、伏線が回収された時に世界が一転する感覚は誰もがやられた!と踊るくはず。

ストーリーは、「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から、悪質な霊感商法の調査を依頼されます。そんな折、自殺を図ろうとしている所を救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして…。
タイトルの意味を知った時思わず唸る作品です。

ミステリー小説の最高峰。安定の面白さとスリルがここに!「獄門島」

獄門島
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ミステリーの金字塔といえば「獄門島」

「獄門島」は、映画でも有名な金田一耕助シリーズの横溝正史氏による原作小説です。

戦友、鬼頭に遺言をたくされた金田一耕助は、江戸300年を通して流刑の地とされてきた獄門島へとわたる。「三人の妹たちが殺される」という遺言を阻止するべく鬼頭家をおとずれた金田一だったが、遺言通りの悪夢のような連続殺人事件が起こり…。

発端の怪奇性からサスペンスへ、そして精巧なトリックの数々。とてもバランス良く構成されたストーリーは、これぞミステリーと唸らずにはいられないスリルが詰まっています。金田一耕助シリーズの中でも人気の高いこの作品は、ミステリー好きなら一度は読んでおきたい事必須です。

2つの物語が交錯する瞬間の慟哭を

慟哭
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貫井徳郎のデビュー作である「慟哭」。
連続する幼女誘拐事件の捜査が難航し、窮地に立たされる捜査一課長。若手キャリアの課長をめぐって、警察内部に不協和音が生じ、マスコミは彼の私生活をすっぱ抜く。こうした状況にあって、事態は新しい局面を迎えるが…。

新興宗教や現代の家族愛を題材にしたこの作品は、2つの視点から別々の物語として描かれます。2つの世界が交錯したときのどんでん返しの驚きと伏線の巧妙さに定評がある作品です。

胸をうたれるスリル満点の逃亡劇「ゴールデンスランバー」

ゴールデンスランバー
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「ゴールデンスランバー」

「ゴールデンスランバー」は、こちらも伊坂幸太郎さんの作品です。
数多くの作品が映画化されており、映画で知っている方も多い伊坂作品ですが、文章の仕掛けや痛快なテンポ感の秀逸さは小説ならでは。

「ゴールデンスランバー」のストーリーは、
平凡だった主人公が突然、首相暗殺の犯人に仕立て上げられ…スリル満点の孤独な逃亡劇と、見えない大きな力により塗り替えられていく主人公の人生。
そして同時に、ビートルズのメロディと共に蘇る真実の思い出の数々は、それぞれが伏線となって大きな感動へと導きます。
あっと驚くようなっどんでん返しはないものの、トリックや仕掛けではなく、伏線により胸が熱くなっていく感覚はこの作品ならでは。
主人公の生き様に、仕掛けをしっていても何度でも読み返したくなるエンターテイメント巨編です。